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運送会社
青翔運輸 中村運輸をグループに、新体制でスタート
2016年5月25日
青翔運輸(古谷隆之社長、埼玉県北葛飾郡杉戸町)は、3月26日から新たに中村運輸(同東松山市)をグループに加え、新体制で業務をスタートさせている。両社の一致した意向で、旧体制を継承しながら、スムーズな移行とグループとしての相乗効果を最大限に発揮することを目指していく。
中村運輸は県西部に位置し、平、ユニック、ウイングで2トンから大型まで54台をそろえる。本社のほか、3つの営業所に加え、深谷には300坪の倉庫を保有。青翔運輸がこれらの資産と約60人の従業員、顧客を引き継ぐ形でグループ化した。
古谷社長は経緯について「以前に経験したM&Aが順調なこともあり、グループとしての体制強化にM&Aも視野に入れて情報収集をしていた」と話す。そんなとき耳にしたのが、中村運輸の話だった。「今まで西部に拠点がなかったこと、車種構成が似ているので指導できること」という2点がポイントになり、昨年6月頃から交渉を開始した。
同社では8年前に協立運輸をM&A、グループ傘下に収めているが、「今も先代の社長に会長を務めてもらい、責任者として経営に関わってもらっている」という。所在地が近かったこともあり、当初は本社から管理者を派遣した。
また、年2回の全体研修会や忘年会、毎月の営業会議も合同で開催し、社員同士も組織の隔たりなく関係を構築している。同社長は、「経営陣には、そのまま留まってもらいながら、会社の方針をいかに浸透させ、品質を維持向上するかが鍵」とし、「そのための社員教育をグループ全体で行ってきた効果は大きい」と話す。新体制への移行がスムーズなだけでなく、責任者として経営陣が在籍することを前提にすると、組織のアイデンティティが保たれた上で、グループ内でも切磋琢磨できる。
この経験を踏まえ、旧中村運輸の中村劔社長は会長に、中村洋介専務も続投、新体制の中でも責任者として新生中村運輸を率いていく。古谷社長は、「共にパートナーとしてグループ全体で会社を支え合い、成長する体制を作りたい」という。1年目の目標は「実車率を上げ、効率よい配送を目指す。また、地場配送を意識的に増やし、労働時間の短縮を図る」と、社内体制の再構築を主眼に据え、売り上げでも「前年よりプラスになれば」と話す。
現在、グループ全体では約30億円、青翔運輸としては17億円の年商を稼ぎ出す。同社長は、「10年以内に青翔運輸単体で30億円を目指したい」としている。「本体となる青翔運輸がしっかりとした基盤を持って初めて、その先の新芽を育める。今後もM&Aも視野に事業拡大を図る」と話している。
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