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運送会社
丸眞運輸 前眞澄社長 カープ一筋40年、用具運搬で球団支える
2019年4月26日
【広島】昨年、リーグ優勝3連覇を成し遂げた広島カープ。その活躍を用具運搬係として40年にわたり支えてきたのが、丸眞運輸(福山市)の前眞澄社長だ。
1975年のリーグ初優勝の翌年、それまではスコアラーが兼務して2㌧車で運んでいたという用具を、専門業者に任せることになった。
声がかかったのは、球団職員と専務が親戚関係にあった三好運送(現在は廃業)。トラックディーラーとして働いていた同社長は、三好運送にいた知人にスカウトされ、この仕事を引き受けた。運送の経験はなく「1年間限定ということで受けたけど、40年も続くなんてね」と社長は笑う。
球団の用具運搬係は、カープが先駆けだったそうで、当初は無我夢中で遠征に帯同し、全国を走り回った。「1日しか移動日がないのに車の性能が悪かったし、シーズン中は月に1、2日帰宅できれば良い方だった」と苦労を振り返る。
「見て見ぬふりはできない性格」という同社長は、運搬だけでなく、グラウンドで練習の手伝いをするなど、一人の裏方としてカープを支えた。その働きぶりと人柄でスタッフ、選手からも信頼される存在に。途中、1年ほど運搬係を離れ寿司店で働いていた時のこと。山本浩二氏が訪れて「(運搬係は)お前でなけりゃいけんやろうが」。この一言で復帰を決めたそうだ。
その後、この仕事ごと三好運送を退職し、別の運送会社を経て丸眞運輸を設立。「そろそろ引退を考えていた」と2016年、甥の洋央さんに用具運搬係をバトンタッチした。
「(昨シーズンで引退した)新井が言うずっと昔からカープは『家族』。そこでかわいがってもらったことは誇り」と輝かしい〝現役生活〟を話してくれた。
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