メール便、スーパー宅配、食品や医薬品の配送と、多岐に渡って事業を手掛けるマンハッタンサービス（前田章三社長、東京都豊島区）では、職場環境向上の一環として福利厚生に注力しており、中でもドライバーをはじめとする従業員から好評な福利厚生として、「食」に関する取り組みを挙げる。

　同社が利用しているのは、「オフィスおかん」という冷蔵お惣菜の宅配サービス。一食分ずつに小分けパックされた惣菜で、温かくしたい場合は、レンジで１分温めるだけというもの。常時２０種類ほど用意され、さらに毎月５～６点の新商品が登場するため、マンネリ化することもない。

　料金設定は、従業員が支払うのは１点につき１００円と手軽だ。その他の費用は会社側が負担する。冷蔵庫などの初期負担はかからず、手軽に始められるのも魅力だ。

　そして何より、「オフィスおかん」で提供するのは、季節の食材を使った惣菜。保存料なし、食品添加物もにがりなど天然由来のものだけを使用しており、味はもちろん、〝健康〟が考慮されている。

　管理部の前田雅代課長は「当社では、健康という面に着目して、健康系アプリを導入していた」としつつも、「従業員の『食』への関心は高い」と同サービスを導入したことに満足しているようだ。

　以前は、カップ麺やお菓子を休憩室に置いていたという。しかし、「当社のドライバーの年齢層が上がっていることや、病気で仕事を辞めるという他社の事例を聞いており、その予防として、かねて目指していた『健康経営（銀）認証』を今年の初めに取得。その項目を満たす一環として、同サービスを採り入れた」と、きっかけを話す。

　また、同課長は「たとえば、ぶっきらぼうに思っていたあるドライバーが、新商品に対し『あれがおいしかった。まだ食べてなかったら早く買った方がいいよ！』と声をかけてくれるなど冷蔵庫周りでコミュニケーションが生まれる」と話し、管理職とドライバーの仲を取り持つ役割を担っているようだ。

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