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    神戸運輸監理部長インタビュー「求められる地方機関とは」

    2008年5月8日

     
     
     

     全国で唯一、単県の運輸行政を担う神戸運輸監理部が先月、地方分権の観点からも興味深い「施策の方向性」を打ち出した。その視点は、「役所の出先機関は地域に何が求められているのか」。
     着任から丸1年が経過し、その問いの答えは見つかったのか。田中護史監理部長をインタビューした。


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    田中護史監理部長
    ―「施策の方向性」の物流に関して。内航フィーダー船を神戸港に呼び戻す策が以前から盛りこまれているが遅々として進まない。
    国内でも国際的にも神戸港が低迷し相対的に地位低下を招いているのは事実だ。
    ―そんななか、今年度の施策からスーパー中枢港湾への取り組みが抜け落ちているのは逆行、との指摘がある。
    中枢港湾は港湾施設整備の問題。港湾荷役労働の問題もあり、『効率が悪いと神戸を飛ばす』との外航船社の声もある。
    ーそもそも三港に中枢港湾が必要だったと思うか。
     
    韓国・釜山などは国家総がかりで整備している。日本は総がかりでやっているだろうか。ただ、神戸にとって中枢港湾はいまや不可欠で、過去からの施策を引きずらざるを得ないところもある。施策には中枢港湾の言葉こそ出していないが整備局と連携はある。
    ー神戸港の位置付けについて。「国交省設置法」では運輸監理部は地方運輸局の一部を分掌するとある。行政上、神戸監理部は近畿運輸局の下部組織なのか。
    分掌は専掌ということ。海事部門を専掌しているのであり、下部組織ではない。
    ―両局が統合して不都合が生じるか。
     
    生じない。
    ―地方分権推進の観点からも統合の合理性はあると思うが。
    兵庫県として、それでいいのかという問題もある。
    ―神戸の重要性を強調するのは官益にも見えてくるが。
    そうした批判は筋が悪い。民意を反映しないでできるはずがない。民間の側が神戸に貨物や機能を集めたいと言っている。
    ―「施策の方向性」全般について。「方向性」を見る限り、重点が「観光」に移り、舵を切った感があるが。
    取り組む課題が増えたということ。その一方で人も予算も減っていることを理由に『できない』と言って終わるようでは組織としてヌルい。できない言い訳を並べるのは嫌いだ。
    ―海運監理部から運輸監理部に組織替えした6年前のことについて、幹部職員が「組織が残ってよかったと漏らしたのを耳にした。
    望む職場が残ったということだったのだろう。生活の場の問題もあるのだろうが、神戸の人は地元から出たがらない。もっとも、国の出先機関が統合される流れのなか、一人ひとりが危機感を持つ必要はある。
    ―「方向性」の特徴は。
    上意下達の地方組織では地域密着の施策ができない。何が求められているのか、若手中心に昨年末からタスクフォースを組み、役職、年齢にかかわらず意見を出し合った。
    ―その答えは?
    出ていない。しかし、例えば許可申請にくる人たちが何を考えているのかなどに敏感にアンテナを立てることの積み重ねで具体像が見えてくると思う。
    ―海事施策について。製造業など国内産業保護のため港湾規制を求める声もあるが。
    港湾がスムーズでないから国内産業が成り立っているといった、後ろ向きな議論でどうするのか。
    本省の行政的アプローチはあくまで物流であり、ロジスティックではない。道路整備計画でも(道を)造ることが先にあるが、ハードありきの時代ではない。オンデマンドを求める企業の競争力を支えるシステム作りが必要。それによって新産業も作られていくと思う」
         ◇
    【施策の方向性】  
    「安全で安心な交通環境づくり」「魅力ある海事産業づくり」「神戸の観光振興など臨海地域の活性化」「地球と人に優しいくらしづくり」からなる。

     
     
     
     
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