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    遠州トラック・澤田社長「利益の源泉は徹底した現場主義」

    2008年7月2日

     
     
     

     遠州トラック(静岡県袋井市)の澤田邦彦社長は、企業規模が拡大した現在でも徹底した現場主義にこだわる。「利益の源泉は現場にある。そこでのミスは命取り」という考えがあるからだ。そのため常に倉庫や営業、トラックの生産性に細心の注意を払う。
     25年前に創業者である豊田順介氏に認められて入社。すぐさまその行動力と営業センスが開花し、同社のさらなる成長の一翼を担った。現在は保有車両約400台、全国に13の営業拠点と約160か所の倉庫を保有。輸送から保管・物流加工までを一体化させた総合物流を手がけている。


     「創業者は経営の天才だった。私は多くのことを学んだが、私なりにできることをしていきたい」と、現在は創業者のノウハウを踏襲しながらも独自路線の展開も強調する。
     その一つとして常に心がけているのが、「社内に隠す文化をつくらせない」こと。ミスを隠すことで傷口が大きくなり、気づいた頃には取り返しのつかない恐れがある。そうした事態を防ぐためミスの報告には頭ごなしに叱らず、ミスの原因を澤田社長も一緒になって考えて改善していくという。
     「成功したことは率先して話すが、ミスはとかく忘れたいもの。しかし、そうした後ろ向きの部分を置き去りにして企業の成長はありえない。直視することが大切」とし、そこに利益の種があると信じる。
     3年前に豊田会長(当時)が急逝し、住友倉庫の傘下に入るなど激動の時期を迎えた同社。しかし、「意思決定までに時間がかかるものの、資金力や契約の際の法的手続きの正確性など傘下に入ったメリットは思いのほか大きい。今後も積極的に展開していける」と、むしろ好機と捉える。
     その言葉通り、昨年末には掛川市に大型倉庫を建設。また先日には県内中堅運送会社を傘下に収めるなど、着実に事業拡大を進めている。
     今後の展望について、「我々は倉庫やトラックなどハードを持った会社なので、そこを生かしたい。具体的には商業物流に限らず、工業物流分野でも川下への展開を視野に入れていきたい」と語る。
     夢は「社員から『飲みに行きませんか』と誘われるような雰囲気づくり」。野球が大好きで体育会系を自認する澤田社長は、「常にグラウンドに出て皆と同じユニフォームを着ている監督のような社長でありたい」と笑う。(加藤崇)
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    【企業データ】
    設立=昭和40年8月16日▽資本金=12億8430万円▽売上高=155億9900万円▽従業員数=548人
    ◎関連リンク→遠州トラック

     
     
     
     
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