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製品・IT
IHIエスキューブ フェリカ活用して入退室管理
2008年10月29日
IHIエスキューブ(東京都中央区)は、非接触ICカード(FeliCa=フェリカ)を活用した入退室管理システム「iS―eSecure」を展開している。工場やマンションでの導入が多いが、倉庫・物流センターでの利用も想定。実際、ニーズも着実に増えつつあるという。同社営業部の野村征文課長(写真)に話を聞いた。
同システムの最大の特徴は、分散処理方式とネットワーク構成。「従来システムのように制御盤を介することなく、ICカードリーダ端末が自立して認証や周辺機器の制御を行う。ネットワークもLANを用いて構成するため、工事にかかるコストを大幅に削減できる」(同課長)。基本的にはLANケーブルの敷設だけで済むため、既存施設への導入時に大きな効果を発揮する。
野村課長
同システムはハブを通じてサーバと管理PCに接続して使う仕組みだが、12月からは、リーダだけで入退室管理を行うことのできるスタンドアロンタイプを発売する予定だ。
新しいタイプは、電源さえ確保すれば、リーダと電気錠の配線だけで設置が完了。リーダ自体がカード認証や電気錠の制御、データ登録を行い、読み取ったデータもリーダ自体に蓄積されていく仕組み。もちろん、管理PCにつなぐ設定も可能で、LAN接続でリーダ10台まで連携させることもできる。
リーダ
同課長は、「『まずはこのエリアだけ早急にセキュリティレベルを上げたい』といったニーズにお応えする」と、同タイプの開発経緯を説明。工期もさらに短くなるため、「たとえば、ISMS取得を目指す企業など、早急なセキュリティ体制構築対応が求められる場合は、大きな強みを発揮する」。まずは簡易版と呼べるスタンドアロンタイプを限定したエリアに導入した後、施設全体に同システムを拡張していくことも可能だ。「物流施設でも、重要な荷物を扱っている保管庫にまず導入するなど、さまざまな活用方法があるはず」。
導入費用は、目安として「iS―eSecure」が十扉(ICカードリーダ10台)の場合、工事費や基本的な周辺機器も含めて450万円程度。スタンドアロンタイプはカードリーダ1台が定価25万円で、電気錠や取り付け工事費を含めた導入費用は40万円台を想定している。認証カードは1枚2000円程度。
なお、同社では同システムの運用も含めた、セキュリティ全体のコンサルティングを行っている。「セキュリティで『やりたいこと』をお聞きした上で、全体をシステムとしてご提供する」。同社HPは、http://www.iscube.co.jp/ -
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