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製品・IT
ROX AIで配車作業効率化、物流予測「AI-Buffalo」
2020年7月15日
物流業向け荷物数予測AI-Buffaloを開発したというROX(神奈川県川崎市)。「荷物増に対応しつつ、AIの荷物数予測で配車作業を効率化」するという。中川達生社長に話を聞いた。
「昨今の新型コロナウイルスの影響が重なり、ウェブショッピングの利用が拡大している。それに伴う宅配需要増加の一方で、配送の担い手に、負荷が過剰に増加し、物流業界における人手不足と業務効率化の課題が指摘されている。そのための一つの施策として、正確で迅速な荷物数予測に基づいた配車計画が有効と考えられる。しかし、昨今の激変する社会環境においてはベテランスタッフといえども予測は難しい状況。そこで、AIによる需要予測サービスが注目されている。Buffaloは専用機材を必要とせず、パソコンまたはスマホがあれば利用可能。初期費用0円で小規模事業者でも導入しやすいAIアプリケーション」と話す中川社長。
同社長は「そもそも店舗向けに需要予測AI-Hawkというのを開発していた。その事業で実績が積み重なったことから、トラック運送業や倉庫業の企業からお問い合わせを頂くようになった。こういったお客様とお話をしていると、物流業界も需要予測が非常に重要であることを知った。例えば、あるトラック運送会社では現在、ベテランのスタッフが、勘と経験から日々の荷物量を予測し、それに伴って必要となる配車台数を計画しているが、このことは、経営者の視点からは、属人的になり過ぎていること、そのスタッフの予測自体にかなり時間がかかっていることなどを課題に思っておられるとのことだった。そこで、店舗向けの来店客数予測AI -Hawkを改造し、物流業向けに改良開発して、物流予測AI-Buffaloとしてリリースした」と説明する。
物流業界向けだが「特に(オススメは)トラック運送業、倉庫業。運送業では、日々の荷物数を向け地ごと、商品の種類ごとに予測することが可能。倉庫業では、商品の日々の伝票数を予測するという用途で用いて頂いた会社がある。その会社では、伝票数によって、日々の倉庫スタッフの人数が決まるとのこと。物流予測AI-Buffaloの伝票数予測によって、スタッフの配置人数が効率的に決められるようになり、ひいては人件費の最適化の効果が見込まれる」という。
「物流予測AI-Buffaloは45日先までの需要予測が可能。よって、スタッフのシフト配置の検討にも十分に参考となるので、そういったご利用が多いように思う。ただし、AIの予測は100%完璧なものには決してならない。それでも、人の予測より精度が良かったり、予測にかかっていた作業が削減できたりと、業務効率化の効果を感じて頂いている」と指摘。
今後は「より一層、物流関係のお客様のニーズにお応えしていきたい。さらに先の取り組みとしては、物流業界初のダイナミックプライシングの開発にも取り組みたい。ご関心がある方がいらっしゃったら、お気軽にお問い合わせ頂ければ」としている。
◎関連リンク→ 株式会社ROX
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