-
製品・IT
ワコン 3温度帯保冷ボックスを開発
2020年7月17日
物流機器メーカーのワコン(西田耕平社長、和歌山県紀の川市)は、同じ容器の中に冷凍、チルド、ドライと温度帯の異なる3種類の商品を一緒に積める保冷ボックス「クールワン・マルチパック」を開発、新型コロナウイルス感染拡大の影響で需要が増えているネットスーパー向けに販売を始めた。
さまざまな商品を扱うネットスーパーは配送の際、商品を3種類の温度帯に仕分ける必要があるが、配送では軽バンなど常温で運ぶ場合が多く、配送中に冷凍品の解凍や冷蔵品の鮮度劣化、ドライアイスの使用で温度の冷えすぎによる葉物野菜の低温障害(ヤケ)といった問題が起きている。また、女性ドライバーが多い現状を踏まえ、ボックス一つひとつの軽量化が望まれていた。
「クールワン・マルチパック」は重さ約6.5キロ、幅460mm×奥行き296mm×高さ275mm(内寸)、約35L分の商品が積める空間内を、冷凍、チルド、ドライと温度帯の異なる3空間に分けられる。要冷凍の商品は幅を調節できる「可変シッパー」に包み、チルドとドライの空間は間仕切りで分ける。容器はポリエチレン製で中に断熱材(ウレタン)を注入している。同ボックスを使い、冷凍(マイナス15度以下)、チルド(マイナス1度以上5度以下)、ドライ(5度以上15度以下)の空間の温度を、それぞれ9時間保てることを実験で確認。冷凍についてはマイナス18度以下の設定で7.5時間保てる。
また、「クールワン・マルチパック」は従来の冷凍品の配送で使用されるドライアイスを一切使用せず、専用の保冷剤で冷凍空間を実現しているので、環境にやさしく経済的という。価格は、1セット1万7000円。初年度1万セットの販売を見込む。
◎関連リンク→ ワコン株式会社
関連記事
-
-
-
-
「製品・IT」の 月別記事一覧
-
「製品・IT」の新着記事
-
物流メルマガ