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製品・IT
日商エレクトロニクス LPガス配送事業者向け「AI最適配車サービス」開発
2020年11月11日
日商エレクトロニクス(東京都千代田区)は、LPガス配送事業者向けに「AI最適配車サービス」を開発した。IoTも活用し、保有する車両全体を考慮した最適な配送順を導き出すという。
同サービスは、「最適配車計画」とLPガスの「残量予測」システムを組み合わせたもの。事業者が導入している既存の基幹システムとデータ連携を図ることで、各地のLPガスボンベの残量と曜日ごとの業務量を考慮し、最適な配送順を示す。
DX第一事業本部の細井達夫本部長(写真左)は、「配車マンやドライバーの方が頭で考えていた配送順や割り振りをシステムに任せられ、効率化やコスト削減が期待できる」と説明。「従来は、配送伝票の山をドライバーに手渡しし、どう回るかを考えてもらうことが必要だった。属人化が効率化を妨げていた」と指摘する。
同サービスについて池上啓司部長(同右)は、「複数の車両が複数地点を経由する複雑な動きを特殊な計算ロジックを用いて算出する」と胸を張る。「AIならではのルートを提案し、驚かれることも多い」という。
同サービスでは、ドライバー全員の稼働時間を曜日ごとに算出し、それぞれの稼働時間と照らし合わせ、その日に必須でない配送を、最もコストがかからない曜日・ドライバーに変更して全体の稼働時間を削減できる。「LPガスの配送では、過去の気温データなどに基づいて残量予測を行うことで、ドライバーの業務の平準化を実現できる」という。
従業員全体のシフトやベテランか新人かなどといった個々の能力に応じて、しきい値や条件設定も可能。同部の菊池聡氏(同中央)は、「負荷を調整することで、組織として最大のパフォーマンスを発揮できるようになる」とし、「当日の状況に応じた柔軟な地域割り当てや車両ごとのガスボンベ積載本数を考慮したルート設計で、配送拠点全体の最適化が図れる」。
「LPガス配送だけでなく、灯油のホームタンク補充、自動販売機補充など、定期補充配送にかかわる幅広い業種で活用できる」と語る細井本部長。「今後は、ドライブレコーダーを利用した『くるまーi(クルマアイ)』と連携し、位置データや走行履歴などとあわせたより良いサービスを展開していきたい」と語る。
◎関連リンク→ 日商エレクトロニクス株式会社
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