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製品・IT
携帯電話をドラレコに活用 パイ・アールが開発
2009年12月28日
パイ・アール(大阪市中央区)は、ソフトバンクとNTTドコモのHTC製の携帯電話(スマートフォン)を活用したドライブレコーダーシステム「レコダ」を開発した。
携帯のカメラで走行中の映像を常時撮影し、急停止や衝突時の前後20秒のデータをメールで会社のパソコンに転送するというものだが、携帯のカメラと送信機能を活用したドラレコは世界初。同社では特許も出願している。
開発の経緯について安田功社長(写真左)は、「1000台保有する運送事業者から『ドラレコのSDカードの管理が非常に煩雑で、なんとかならないか』と相談を受けたのがきっかけ」と説明。「SDカードなどの外部記録媒体を利用するドラレコが多いが、帰庫後に回収してパソコンにデータを取り込まないといけないため、時間と手間がかかっていた」という。
同社が開発したシステムは、携帯から直接、パソコンにメールでデータを飛ばす仕組みのため、ドライバーや配車担当者の手が一切かからず改ざんの恐れもない。もちろん、急停止や衝突時だけでなく、定期的にデータを送信させることも可能。当然、停車時には電話としても使用できる。
また、あらかじめ登録しておいた電話番号から着信が入ると、自動的にその時点の映像を送るという便利な機能も。プログラマーの五島泰知氏は、「会社の電話番号を登録しておけば、運行中の車両がいまどのような状況か、配車担当者が確認するのに活用できる」と説明する。
管理者側のパソコンでは、ドライバー別、車両別、携帯電話別などにメールを自動振り分けすることができ、検索機能も装備。「誰でも簡単にデータを探すことができる」という。
価格について同社長は、「携帯キャリアごとに異なるため当社では言及できない」としながらも、「皆さんがお持ちの携帯電話の価格を考えて頂ければ想像がつくと思うが、既存のドラレコと比べると非常に安価」とする。すでに数社の運送事業者から問い合わせが来ているという。
五島氏は、「今後、エコドライブ管理などの新しい機能をどんどん付けていき、多機能化を図りたい」と語る。 -
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