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製品・IT
ウェルキャット 中出力UHF帯に対応したHTを発売
2010年9月22日
ウェルキャットは、中出力UHF帯RFIDに対応したハンディターミナル『XITー160ーBRーC』の発売を開始した。
「RFID本来の性能を発揮できる機会がいよいよ到来した」と語る同社RFID営業部の石川剛部長に話を聞いた。
これまでUHF帯では、高出力型と低出力型が使用されてきたが、前者は読み取り距離は1m以上と長いが使えるエリアが限られ、後者はどこでも使えるが距離が10cmと短いなどそれぞれ一長一短があった。
このため、物流業界では、パレットやコンテナの管理など一部でしか活用されておらず、普及に弾みがついていない。石川部長も、「RFIDは本来、サプライチェーン全体で活用しないとメリットが十分に享受できないものだが、これまでは制約の影響もあり、限られた用途でのみ活用が進んでいた」と説明する。
今年5月の改正で使用できるようになった中出力型は、使用エリアを問わず、公道などを自由に持ち運ぶことが可能。「これまでは拠点ごとに対応するハンディターミナルを置かなければいけなかったが、機器の移動が可能になったことで、1台を複数拠点で活用できる」。例えば、「ドライバーが積み込み時に使用したハンディを、荷下ろし先でも検品で使用できる。事業所ごとに専用機を置く必要がなくなり、利便性が格段に向上する」という。
同部長は、「タグの単価も下がっており、将来的には個品管理での使用も十分に考えられる。今回の改正は業界にとって追い風。RFIDの能力が発揮できる舞台が整ってきた」と付け加える。
同社が発売した中出力タイプのUHF帯ハンディターミナルは、「クラス最小・最軽量」を実現しており、独自形状のアンテナで、タグの向きに関わらず良好な読み取り特性を確保。コンパクトでありながら「150cmもの長距離読み取りが可能」という。また、「複数タグを高速かつ一括で読み取ることができ、検品や棚卸の作業効率を大幅に改善する」。小型アンテナも装備しており、短距離読み取りもできる。
なお、バーコードスキャナも装備しているため、用途に応じてバーコードとICタグの使い分けが可能。読み取ったバーコードデータをICタグに書き込むこともできる。同部長は、「物流業界での用途も広がるはず。ぜひ、活用してほしい」と語る。
◎関連リンク→ 株式会社ウェルキャット -
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