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    JUKI 居眠り運転警告装置「スリープバスター」発売開始

    2012年2月13日

     
     
     

     工業用ミシン大手のJUKI(東京都多摩市)が2日から販売を開始した居眠り運転警告装置「Sleep Buster(スリープバスター)」。座席シートに装着したマットがドライバーの居眠りを抑止するという画期的な性能に注目が集まっている。
     同製品は、デルタツーリング(広島市安芸区)が東大、大分大学、島根難病研究所などと共同研究し、内閣府の平成22年度産学官連携功労者表彰で国土交通大臣賞を受賞した「居眠り運転警告シート」を商品化したもの。
     マットに内蔵された圧力センサーが、ドライバーの心拍・脈波といった生体信号「体表脈波」を捉え、眠気が発生する10分程前に警告を出す。また、体調の変化を常時モニタリングし、18秒ごと、つまりほぼリアルタイムで状態を判定。運転に支障があると判断すると、コントローラーの画面と音声で警告を発し、注意や休憩を促す。
     ドライバーの状態は7段階で表示。運転に適した状態を示す「省エネモード」。そして、注意散漫・集中力の低下状態を示す「消費モード」と、体調の急変や切迫睡眠・瞬眠を示す「喝」モードがある。


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     同社事業開発部の岩村幸氏(写真左)は、「交通事故の発生件数のうち、運転操作のミスなどを含む『安全運転義務違反』による事故発生率は全体の約73%。死亡事故においては約56%を占める」と説明。居眠りや眠気に起因するものも当然含まれているため、「被害の程度が大きくなるこれらの要因を防止することが、経営上の重要な課題」と指摘する。
     また、この4月に発売予定の専用管理ソフト「Human Tachometer」では、「スリープバスター」本体に記録されたデータをPCに取り込み、ドライバーの疲労状態や飲酒の有無を検証できる。「運転中の生体データを活用し、疲れ度合いがどのように推移したかを折れ線グラフで見ることできる。体調や感覚の様子の変化が一目で分かる」(三角明彦主査、同右)のが特徴だ。
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     運送事業者にとって関心が高いのが、運転中の飲酒の検知機能だろう。飲酒特有の心拍変動の乱れで判定する。同氏は、「あってはならない飲酒運転への抑止力として活用できる」と語る。
     「監視」目的だけでなく、ドライバーの「健康管理」ツールとしても役立つ。鈴木孝廣事業開発部長(同中央)は、「眠気の発生回数が多ければ、生活や健康状態の指導の必要があると判断できる。勤務シフトの見直しにも活用してほしい」と提案する。
     また、「マットの素材には特にこだわった」(岩村氏)という。「筋肉の特性に近似したクッション性で、長時間座っていても疲れにくい。温度・湿度の制御や通気性、保温性、振動の吸収など、細部にまでこだわっており、現場のドライバーからの評価が非常に高い」という自信作だ。
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     発表以来、一般紙やテレビで多数紹介されるなど、業界内外からの注目が高まっている。今後は、事故の未然防止や運転中の飲酒抑止、従業員の健康管理などのメリットを訴求して普及を図る構え。鈴木部長は、「いろいろな活用法やニーズがあると考えている。運送業界の方々と一緒に商品を育てていきたい」と展望する。
     価格は1セット15万7500円。詳細は同社HP、http://www.juki.co.jp/
    ◎関連リンク→JUKI株式会社

     
     
     
     
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