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    【バーコードAtoZ9】グローバルな標準化が検討されるモバイルバーコード

    2012年5月24日

     
     
     

    10. グローバルな標準化が検討されるモバイルバーコード
     GS1モバイル・コムは、2007年からGS1のソリューションの一つとして携帯電話をB2CやB2Bに活用するための標準化を行っている。我国では、2000年頃からQR Codeを読み取りWebページにリンクするサービス、QR Codeのクーポンを配信し割引するサービス、配信されたQR Codeを表示しチェックインするサービスなどがあるが、これらをグローバルに標準化しようとするものである。


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     GS1モバイル・コムは、早期の標準化を目指し、当面、UPC/EAN、DataMatrix、QR Codeのバーコードを使用するが、将来は、GS1 Databar、EPC(RFID)、NFC(Near Field Communication)まで拡大する予定である。現在、次のアプリケーションが検討されている。
    ・エクステンデッド パッケージ :商品バーコードからWebページにリンク
    ・デジタルコマース :音楽、ビデオ、ゲーム等の注文と配信
    ・モバイルクーポン :外食チェーン等で使用される値引きクーポンなど
    ・個人認証     :携帯電話のSIM、内蔵のICタグ等を使用して取引相手を認証
    ・ショッピングリスト:商品バーコードを読取り携帯に登録、そのリストから発注
    ・セルフスキャン  :自分でバーコードを読取りチェックアウト、市場調査データ入力
    ・ストアロケーション:商品の場所を店舗内地図に表示、目的までナビゲーション
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    エクステッドパッケージのイメージ
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    チェックアウトとモバイルクーポンのイメージ
     欧米では、エクステンデッド パッケージの実証実験が先行して行われている。日本では、URLをQR Codeで表示しWebサイトにダイレクトリンクさせているが、実証実験では、UPC/EANのバーコードからURLを参照し、それからリンクするインダイレクト方式を採用している。
     この標準化に伴い、欧米ではモバイルバーコードに対応したバーコードリーダが開発されている。日本では、携帯電話専用のリーダになっているが、欧米では従来の手持型や卓上型の2次元イメージャで携帯電話に表示されたモバイルバーコードを遠隔で読み取ることができる。商品バーコード読取と兼用できるので、省スペース、かつ、投資金額を抑制できる。
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    モバイルバーコード対応の卓上型2次元イメージャ
    アイニックス株式会社 http://www.ainix.co.jp/
    代表取締役・自動認識コンサルタント
     平本 純也

    昭和52年3月、武蔵工業大学(現、東京都市大学)、電子通信工学科を卒業。同年、エヴィック株式会社に入社し、バーコード機器等のマーケティングと販売を担当。平成6年3月、バーコードとネットワークを使用により新しい価値を創造することを目的にアイニックス株式会社を設立し、現在に至る。イージーバーコーディング、POT移動時点管理、イーバーコード、RFID監視タグ等の自動認識コンセプトを提案。
    <シリーズ>
    【バーコードAtoZ1】「流通業界のバーコードの始まり」
    【バーコードAtoZ2】「産業界のバーコードの始まり」
    【バーコードAtoZ3】「日本のバーコードの始まり」
    【バーコードAtoZ4】「新しい役割を担う流通標準バーコード」
    【バーコードAtoZ5】「医療業界で普及するGS1-128とGS1 Databar合成シンボル」
    【バーコードAtoZ6】「手術器具用バーコードの標準化」
    【バーコードAtoZ7】「産業界で広がるダイレクトマーキング」
    【バーコードAtoZ8】「ガラパゴス化した日本の医療用リストバンド」

     
     
     
     
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