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製品・IT
Will Smart AIが運転中の違反行為を検知
2022年7月15日
2012年にゼンリンデータコムの社内ベンチャーとしてスタートしたWill Smart(東京都江東区)。AIの画像解析技術を用いてドライバーの運転中の違反行為を自動検知するシステム「Will―Logi AI for Drivers」を提供している。ドライブレコーダーを新たに購入する必要はなく、シートベルト未着用やスマホ操作、喫煙の3点を検知できる。
「企業におけるDX化の課題解決に向け、企画提案から保守・運用まで一気通貫でサポートできるのが当社の強み」と切り出すのは、ロジスティクスグループでグループリーダーを務める山本悠太氏。同グループは今年4月に発足したばかりで、「昨年度から物流業界へのアプローチを始めていたが、今年度より本格的に営業活動を開始した」という。
ドライブレコーダーの映像をAIが解析する同システムは、管理者が動画をアップロードしクリックするだけで違反行動を自動的に抽出。検知した違反行動は日時やドライバーの氏名などとあわせて、動画・画像の送信もしくはテキスト情報のみの送信から選択が可能。CSVデータをダウンロードでき、「管理者からドライバーへ安全のためのフィードバックで活用いただける」。
同氏は、「運用コストがかさみがちなAI付きドライブレコーダーとは異なり、当システムはソフトウェアでの提供にこだわっている」と説明。「解析時間はPCのスペックにもよるが、3時間の映像で5分程度」という。
「従来、ドライブレコーダーの映像は、目視によるチェックが一般的だったが、ただでさえ忙しい運行管理者の方が業務の傍らで行うのは難しかったのでは」と寄り添う。さらに、「目視では属人性が強く、公平性に欠け、一定の品質を保つことに課題があった」と指摘。「当システムはAIが平等性を高め、業務効率も向上させる」。
さらに、「企業独自の『バックギアを入れる前に車両を降りて後方確認』といったルールにもオプションで対応できる拡張性の高さも魅力」とアピール。「今後は居眠りや脇見運転などの危険行為へも拡充したい」と意気込む。
なお、「ボールペンをタバコと検知したり、シートベルトが服に食い込んで見えにくく、違反行為と誤検知してしまった場合は、システム管理画面から『対象外』ボタンをクリックすることで簡単に除外できる。直感的な操作性にもこだわった」とも。
「将来的には、AIカメラを用いて倉庫内の労災を防ぐシステムなど、様々な物流へのサポートを強化したい」と青写真を描く山本氏。「運輸安全品質の向上に貢献するため、日々邁進していきたい」と語った。
◎関連リンク→ 株式会社Will Smart
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