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    ウッドプラスチックテクノロジー 木とプラスチックでパレット

    2012年12月10日

     
     
     

     ウッドプラスチックテクノロジー(東京都文京区)は、木材とプラスチック素材を混ぜ合わせた新たなパレットを販売している。取締役COOの中山東太氏は、「環境と強度、この2点の課題に対応できる」と自信を見せる。
     同製品の原料は、木とプラスチックを半々に混ぜ合わせた「ウッドプラスチック」。「木は再生可能資源で、CO2はゼロカウント。化学由来のプラパレと比べ、CO2を35ー50%も削減できる」という。同氏は、「物流業界は、燃費や包装資材の削減など、すでに一通りの環境対策をやり終えた感があると思う」とした上で、「次の一手としてこのパレットをご提案したい」と説明する。


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     強度の面でもプラパレに勝る。「プラスチックは素材として軟らかいものなので、非常にたわみやすい」が、木材と混ぜ合わせた同製品であれば、「プラスチックの倍ぐらいの強度」が実現するという。「このまま自動倉庫でも使える強度」。
     温度環境にも強みを持ち、「マイナス30℃、50℃といった低温倉庫で使われている例もあれば、夏場には40ー50℃になる現場でも問題なく導入されている」という。「たわみに強い特徴が活き、下から上まで広い温度帯で使用が可能」。
     また、「現在、石油価格の上昇に伴い、プラスチックの価格も5年前に比べると倍ぐらいになっている」とし、「プラパレの価格は、ほとんどが原材料費なので、コストを下げようと思うと、プラスチックの使用量を減らすことしかないが、薄く作ると軟らかくなってしまう」という。
     その点、ウッドプラスチックであれば、「素材自体がたわみに強い」とし、強度とコスト面の課題も一気に解決できることを強調。事実、価格は「プラパレに比べて2割くらい安い」という。
     ウッドプラスチックの原料は、岡山県津山市の製材工場から出た「おがくず」。これに、バージンのプラスチックを混ぜ合わせたものを、パレットの形に成型していく。混合の技術や成型方法に工夫を凝らし、安価での製品化が可能になったという。
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     1100x1100、1200x1000の2サイズを展開。すでに、食品工場やパレットレンタル事業者など、じわじわと普及が進んでいるが、「08年に立ち上げ、製品販売の開始が10年とまだ新しい会社。ラインアップはこれから徐々に増やしていきたい」としている。
     導入の決め手となるのは、「環境対策やコスト削減など、企業によってさまざま。木製パレットからの切り替えも多い」という。木製よりも自重が軽いのも特徴だ。
     木屑の有効活用を目的に、東京大学が基礎技術と資金を提供。農水省の「バイオマスタウン構想」にも指定されている確かな技術だ。今後の展望としては、「来年には鳥取県の倉吉にも工場を開設し、さらにラインアップを充実させていく」としている。
    ◎関連リンク→ 株式会社ウッドプラスチックテクノロジー

     
     
     
     
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