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    千原商工 フォークリフトのバッテリー再生技術を伝承

    2014年12月1日

     
     
     

     フォークリフトの総合商社・千原商工(千原忠夫社長=写真右、兵庫県伊丹市)は、フォークリフトバッテリーの再生技術を日々向上させ、数多くの物流企業に納入し、注目を集めている。
     フォークリフトのバッテリー再生は、「サルフェーション(硫酸鉛の結晶体)除去」という方法で行われる。バッテリーに入っている電極板は、電気が流れると硫酸鉛の結晶が付着する。これが大量に付着すると、電気の流れを妨げるため、フォークリフトを動かす電力を得ることができなくなる。


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     電極板に付着したサルフェーションを、パルス発生機で直流パルスをバッテリー内部に流すことで分子分解し、取り除く。従来のバッテリーの状態に近づけることができ、バッテリーを再生できる仕組みだ。
     千原社長は「いったん劣化して稼働しなくなったバッテリーを再生できたとしても、新品同様になったわけではない。再生バッテリーは、あくまで劣化して動かなくなったものを再生可能にしただけ。新品とは違い、寿命がいつまでもつかは保証出来ないが、多くの実績があるので安心して使用していただきたい」と説明。現在では2600台もの再生実績を誇る。
     バッテリー再生の利用方法は、検査を行い基準に適合したバッテリーを倉庫で保管しており、注文後に再生処理をし、出荷前試験に合格したバッテリーを出荷する中古再生バッテリー販売や、空になったバッテリーを引き取り、再生処理し、処理を施したバッテリーを納品する使用済みバッテリーの再生、再生処理を施したバッテリーの単セルのみの交換(再生依頼時に代替バッテリーの在庫がある場合は貸すことも可)の3種類。
     千原社長は「バッテリーは生モノで、置いておくだけで自然放電し酸化する。バッテリー廃棄の際に出る鉛と希硫酸は産業廃棄物の中でも特に危険とされている。バッテリーをリサイクルすることで、環境にも優しくなる。製品の状態にもよるが、再生バッテリーは新品のバッテリーと比べると、5分の1から3分の1程度と、安価に提供できる」と話す。
     千原社長は「100万円単位」と言われているバッテリーの再生技術を、ほかの会社に無償で伝えている。「『会社は大きくするな』をモットーに、地域に根差して8年間、この事業を行ってきた。お客さんがリピートしてくれるのが何よりも嬉しい。技術の伝承は、この業界の発展と各地域に再生技術の信頼のネットワークを構築していきたいという思いから」と話している。
    ◎関連リンク→ 千原商工株式会社

     
     
     
     
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