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製品・IT
ドコモ・システムズ クラウドベースで総合サービス
2015年6月16日
ドコモ・システムズ(東京都港区)は、クラウド型位置情報サービス「docoですcar」を活用し、運送事業者の抱えるさまざまな課題を解決するための「総合サービス」をめざした展開に注力している。
GPSを使った動態管理サービスとしてスタートした同システムは、すでに800社・1万1000台のユーザーを持つ。位置情報サービス担当の有田好孝課長(写真左)は、「荷主からの要請や国からの指導も強まり、運送業界全体でさまざまな経営課題が噴出している」と指摘した上で、「ユーザーが抱える課題を少しでも解決し、事故やコスト削減に寄与できないかと考えた」と方針の背景について説明する。
今後は、従来の動態管理に加え、「安全運転支援」「配送管理」「アルコールチェック」の分野にわたり、サービスを提供していく。同社のクラウド技術をベースとし、各分野については実績を持つパートナー企業と連携。安全運転支援はデータ・テックの「SR」、配送管理は住友電工システムソリューションの「配送デス」と連携している。
アルコールチェックについては、サンコーテクノの呼気アルコール測定システム「ALC Guardian」と連携し、クラウド型の点呼サービス「docoですcar Guardian」として提供。同サービスは、各営業所の点呼情報をクラウド上に保管することを可能にしたもので、情報の一元管理で運行管理者の負担を減らすことに加え、元請け会社や親会社からの確認要請に応えることもできる。
3月27日から、対面点呼と電話点呼のサービスも提供を開始。遠隔地の電話点呼は、ドライバーが持つスマートフォンを介して情報がアップされる仕組み。なお、「上半期中には、複数の営業所や車庫間で行われるIT点呼への対応も予定している」という。
今回、連携対象としてサンコーテクノ製の測定器を採用した理由について木村太幹主査(同右)は、「精度が高く、誤検知が少ない」と高品質性を挙げ、さらに「労務管理の考え方が合致していた」と説明。
月額利用料は、電話点呼が1台980円、運行管理者側が同3000円。IT点呼は据え置き型が同5000円、モバイル型が同1200円で、運行管理者側が同5000円。
「総合サービス」をめざす「docoですcar」について、同氏は「今はそれぞれが単体で動いているが、今後は上がってきたデータを、運行管理者が求める業務にうまく活用できるようにしたい」と展望。「ユーザーは各社でさまざまな取り組みをされているが、システムが個別に分かれていて『使いこなすのが大変』という声をよくいただく。そういった要望に応えられれば」。
今回のサンコーテクノとの連携で、「各サービスがそろった」と同課長。「今後は、『ドライバーの健康状態を確認しながら配車する』といったこともできるようになるだろう」とし、「まずは、Gマークを取得されているような意識の高い事業者に向けてアピールしていきたい」と意気込む。関連記事
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