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    エコパル・ジャパン 「エコ」と「障がい者雇用」2つの価値

    2015年7月31日

     
     
     

     「産業用パレットを環境に優しく費用対効果の高いクオリティの製品にする」というビジョンを持って設立された、東南アジア発のリサイクルパレットメーカー・エコパル(Ecopal)。同社は、アジアを中心に世界6か国にまたがり、再生紙を100%使用した圧縮再生紙パレット「エコパル」を製造・販売している。東南アジアを中心に200万枚以上の販売実績を誇る。「エコ」と「障がい者雇用」という二つの価値をもたらすことで、新時代のビジネスモデルとして注目されている。
     エコパル・ジャパン(郭文峰代表=写真右、小島弘道代表=同左)は、エコパルの日本パートナーとして、2012年10月に設立。日本を舞台に環境面のみならず、物流、地域、お客様、従業員など様々な要素を支え、また逆に支えられる「支え合い」を企業理念として、未来に向けて幸せにあふれた社会を創造したいという願いを持っている。


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     圧縮再生紙パレット「エコパル」が完成するまでの流れを、小島代表に聞いた。「桁や天板部分をマレーシアやタイで作り、それを日本に輸入している。パレットはかさがあり、お客様側で形にならないと横持ちの費用がかかってしまう。そこで、『アセンブリセンター』と呼ばれる場所で組み立てて完成させ、地域のお客様に納入するというスタイル。基本的にアセンブリセンターでの組み立てや検品は、障がい者にやっていただく。地域に根ざした事業なので、各地雇用を創出することができ、新しいビジネスモデルと考えている」と話す。
     アセンブリセンターは、エコパル・ジャパンでの自社運営ではなく、センターを運営するパートナー企業と組むという図式。現在、国内で稼働しているアセンブリセンターは3か所。九州と関東地域でも開設に向けて動きが加速している。全国に拠点を置くことを目的とし、5年で47か所を計画している。
     この事業の根幹とも言える、再生紙100%を利用した圧縮再生紙パレット「エコパル」の特徴を他のパレットと比較すると、(1)木製やプラスチックと比べ軽量なため、輸送費と運賃の削減が可能(2)接合部分に釘を使用せず、破損によるケガが大幅に減少。作業員の安全性が向上(3)害虫の心配もなく、燻蒸処理などのコストが不要(4)湿気の吸収が少ない特殊コーティングをすることで、耐湿性強化ーーなどが挙げられる。ユーザー視点から気になる「耐荷重性」についても、ストレステストで強い耐荷重性を備えていることが実証されており、平均的なサイズであれば約4トンまで積載可能。
     郭代表は「さまざまな社会貢献はあるが、この事業に携わった時点で、社会貢献をしていることになる。『支える』ということが私達の一つのストーリーと言える。理念に共感していただける企業(パートナー)と、この事業を進めていきたい」と思いを話す。
     愛知県小牧市の名備運輸(丸川靖彦社長)もエコパルの理念に共感し、パートナー企業として代理店事業を展開している。佐野竜也取締役部長は「丸川社長の障がい者雇用への関心は、この事業を行う以前から持っていたもの。ご縁があり、この事業に携わることとなったが、障がい者が一生懸命に、いきいきと仕事をする姿を見て、導入して良かったと感じている」と話す。同社でも「Work R」(エコパルパレットのブランド名)を大型家電などの配送に使用している。
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    ◎関連リンク→ エコパル・ジャパン株式会社

     
     
     
     
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