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    大和製衡 簡易走行型トラックスケールシステムを開発

    2015年11月27日

     
     
     

     大型車による過積載運行や軸重違反への取り締まりが強化されるなど、厳しい経営環境の中でもコンプライアンスの徹底が求められているトラック運送業界。また近年、海上コンテナの総重量の誤申告が原因とされるコンテナ損失事故が発生していることから、荷主に対して船積み前のコンテナ貨物重量の計測が来年7月から義務付けられるなど、法令順守への動きは事業者、荷主ともに加速しており、重大事故や事業停止処分などは企業存続の危機に直結するから十分な対策が必要だ。
     「コンテナ事故を防ぐ手段として、運行前に車両総重量を計量しておくべき。計量せずにそのまま走って、何か起きたときに『知らなかった』というのは通用しない時代」と語るのは、総合計量機器メーカーの大和製衡(兵庫県明石市)産機事業部の石原肇副事業部長(写真右)。同社は長年にわたりトラックスケールを開発・販売しており、運送事業者の安全運行を側面からサポートしている。
     同社はこのほど、昨今の安全に対する意識の高まりを受けて、「より導入して頂きやすいように」と、簡易走行型トラックスケールの本格販売を開始した。同社によると、通常のトラックスケールは設置のための基礎工事に200万〜500万円ほどの費用がかかるが、簡易型は100万円前後で可能なうえ、工期も短期間でできるという。


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     簡易型とはいえ高性能で、ノンストップで通過(時速20キロ以下)するだけで、トラックの総重、輪重、軸重を同時に計量できる。回転灯で計量結果を知らせ、異常計量には赤色灯が点灯する。指示計画面はタッチパネル付きのカラー液晶で、計量結果を分かりやすく表示し、ヘルプ機能を搭載しており簡単に操作できる。計量結果はプリントアウトでき、USBメモリーにも保存が可能。静止して計量すれば取引・証明に使用できる。
     石原氏は、「荷主側も意識が高まっている。コンプライアンスを徹底することで荷主企業へのPRにもつながる」と導入メリットを説明し、「出発する直前に計測されるのが望ましい。重量オーバーなら回転灯が赤く点滅するので、その車両は構内から出さないようにすればよい。安全を確認して公道を走って頂きたい」と語る。
     また、同部の福田充治係長は「例えば、『積み方を研究するために軸重を計量したい。過積載にならないという計算が成り立っても、例えば2軸目だけが軸重違反になることが起こりうるから』という理由で同スケールを導入された企業もある」と説明。「計量することで作業の手間がかかると心配される声も聞かれるが、通過型なので作業ロスは全くない」という。
     簡易走行型トラックスケールは「軸重計タイプ」と「輪重計タイプ」の2種類をそろえ、輪重計タイプは左右の積み荷の偏りも同時に計量できる。価格は、軸重計タイプが約200万円で、輪重計タイプが約300万円。
     同部の香西邦範事業部長(同左)は「安全を推進する部門に啓蒙活動をさせて頂いている。過積載を確実に防ぎ、ドライバーの安全を守りたいとお考えの企業に提案していきたい」と、安全な道路交通環境実現のため、同製品のさらなる普及に努める。
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    ◎関連リンク→ 大和製衡株式会社

     
     
     
     
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