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    グローアップ社会保険労務士法人 マイナンバー「全従業員に周知徹底を」

    2015年12月11日

     
     
     

     いよいよ通知が始まった「マイナンバー」。グローアップ社会保険労務士法人(東京都港区)の岡本重信氏と山下智美氏に、運送会社が取り組むべきことについて話を聞いた。
     両氏は、各地のト協が開くマイナンバーに関するセミナーで講師を務めているが、いずれも盛況だという。山下氏は、「制度が本当に重要なものなのかどうか、まだ様子見といった雰囲気。参加された方がセミナーから帰って、すぐに取り組まれているかは不明」とし、「経理など現場では焦りが出ていると思うが、トップの理解がないとなかなか進まない」と危機感をにじませる。
     同氏は、まず取り組むべきことを「全従業員に対する周知」と説明。「会社の規模にもよるが、これが徹底されていないと、通知カードやそのコピーを『出せない』『出したくない』と言う従業員も出てくるだろう」とし、「普段の人間関係が現れてくるかもしれない」という。


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     岡本氏は、「社内への掲示と文書での配布」を推奨。そして、次に取り組むべき課題が、「どのような管理方法にするか」。Excelでの管理なのか、給与計算などのシステムに組み込むのか。同氏は、「専門の事務員が社内にいない場合は、我々のような社労士などの専門家にアウトソースしたほうが確実」と訴える。
     というのも、マイナンバーは「個人ごとに振られる唯一無二の情報。絶対に漏らしてはいけないし、漏らした場合のペナルティも大きい」からだ。「取り扱いには、非常に厳重な注意が必要とされる」。
     手続きには電子申請とペーパー申請があるが、同氏は「後者は紛失、盗難、郵便事故などのリスクがある」とし、「当然だが、電子申請の方が安全」と説明。「電子申請は、まだできる人が限られている。アウトソーシングする際は、個人情報をきちんと管理しているかどうか委託先を監督する義務が委託元にはあり、しっかり選ぶ必要がある」と話す。
     岡本氏は、「まずは周知、そして管理方法や担当者・責任者の決定、さらにどう回収するか」を同制度の要点として挙げる。
     その上で山下氏は、「情報の保管方法や、退職者が出た時の扱い、マイナンバー使用時の経緯・履歴の保存など、全てを人手で行うのは難しいだろう。何らかの仕組みを作らなくてはいけない」と警鐘を鳴らす。岡本氏も、「(従業員が)5人、10人だったら良いが、20人を超えると難しい。ノートPCで管理していても、紛失したとなれば最悪。少なくともサーバーに入れる、できればクラウドでの管理が理想」と話す。
     事業者にとってメリットを感じにくい制度だが、だからこそ「前向きに取り組んで欲しい」と同氏。「現状の事務作業を総ざらいして、合理化を図るチャンスと捉えてほしい」とし、「現在の顧問先がペーパーで管理されているようなところであれば、切り替えるタイミングかもしれない」とも。山下氏も、「いくつかの選択肢があるので、正しく選んで会社の体質を切り替えていくことが重要。逃げずに、きちんとやっていけば大丈夫」と話す。
    ◎関連リンク→ グローアップ社会保険労務士法人

     
     
     
     
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