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    安全運行サポーター協議会  データ活用し「体調予報」

    2015年12月11日

     
     
     

     プロドライバーの健康・過労に起因した事故の効果的な防止に向け、民間を主とした活動を行う組織として昨年11月に設立された安全運行サポーター協議会(東京都渋谷区)。
     運行管理や運転者のヘルスケアを支援する機器・システムを開発するメーカーが集結し、大手から中小の運送会社も名を連ねる。情報を共有するだけでなく、目的達成の具体策を見いだし、運送事業者に対して有効な手立てとして提案すべく、会員各社が動き出している。
     会長を務める酒井一博氏(労働科学研究所所長、写真左)は、同会の役割を「これまでの運行管理をさらに高度化し、得られたデータをうまく活用することで安全運転をサポートするのが使命」とし、「それが荷主に喜ばれ、運送事業者が今以上に繁盛することにつながれば、賃金や職場環境も良くなり、ドライバーの地位向上も期待できるはず」と展望する。
     基本的には国交省の政策に波長を合わせた展開となるが、普段は「競合」とも呼べる民間メーカー各社が手を取り合っているのが同協議会の特徴。同会長は「個々で全ての課題を解決することはできないが、各メーカーの技術を持ち寄ることで、できることは大きいはず」。


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     目標として掲げるのが、各機器から得られたデータの解析による「体調予報」の仕組みの構築だ。「ドライバーの体調を『快晴』から『土砂降り』まで5段階で示す。『土砂降り』なら、運行管理者は休憩をいつもより多めに取るように指示するといった活用ができる」という。「現段階では点呼時の活用を想定しているが、『土砂降り』が出てしまっても、そのドライバーを休ませることは現実的には難しい。将来的には、前日の配車時に翌日のドライバーの状態を高い確率で推測できるようにしたい。長期的なロードマップを作り、完成度を上げていく」と先を見据える。
     同協議会では現在、二つのワーキンググループ(WG)が活動。「体調予報」のアルゴリズム構築に取り組む「標準化WG」は、運行支援系では、デンソー、トランストロン、堀場製作所、矢崎エナジーシステムが、健康支援系ではタニタ、デルタ工業、パラマウントベッド、富士通が参加している。
     同協議会幹事の川崎光永氏(パラマウントベッド営業本部部長、同右)は、「食事や睡眠、軽度認知障害(MCI)と運転との関連など、さまざまな角度からの研究も採り入れている」と説明。「100人のドライバーに協力してもらい、疲労度、健康度、回復度という三つの切り口でのデータ解析も始まっている」とも。
     もう一つが、ドライバーの健康問題の総合的な解決をめざす「ワンストップ化WG」で、「SAS、MCIなどの早期発見や、睡眠の量・質などについての相談を一つの窓口で手続きし、コンサルすること」を狙いとしている。また、「健康診断を受けても、その後、どうすれば良いのか分からないという人は多い」ため、「たらい回しにせず、責任を持ってワンストップで支援できる体制を築きたい」と目標を掲げる。
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     酒井会長は、「データを元に、問題の根本から良くしていけるような対策を立てていければ」と、同協議会の意義を説明。「まずは『体調予報』が立ち上がり、事業者から信頼をもらえれば、次のステップにも進めるはず」と意気込む。また、「様々な業種から集まった『プロ集団』だからこそできる取り組み。いまは民間企業も『自社だけが儲かれば良い』という時代ではないことがよく分かっており、競合とも手を組み、社会貢献していこうという姿には、日本の良い部分が見える」と目を細める。
    ◎関連リンク→ 安全運行サポーター協議会

     
     
     
     
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