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製品・IT
ソリトンシステムズ 輸送情報をトレース
2017年8月31日
ソリトンシステムズ(東京都新宿区)は、温度や湿度、衝撃など、輸送中の荷物に関する情報をリアルタイムでトレースできるシステムを開発。今後、量産化をめざすという。
同システムは、センサーユニットを外箱やカゴ台車などに取り付けて使用することを想定。電源はマイナス30度で安定した電圧を出せるリチウム乾電池を採用。約2年間という長期間にわたる連続動作を実現している。また、リチウム乾電池を持ち込めない航空機輸送に対応するため、ボタン電池による動作も可能な設計となっている。
センサーユニットには大容量の内蔵メモリーを搭載。通信が途絶えた場合、データを40日間内部に記録する。データはBLE(Bluetooth Low Energy)通信により、スマートフォン経由でクラウドサーバーに送信。位置情報はスマホのGPSと紐付けて取得できる。送信されたデータはブラウザ経由で閲覧でき、管理画面は契約ごとに設けられ、PDFやExcel形式のデータに落とし込み、レポートとして加工することも可能。
物流会社と共同で開発を進めたという同製品。新規事業部の大平勇典氏は、「冷凍輸送は、きちんとした温度管理が求められるため、マイナス20度のボックスに入れて使用される想定でスペックを整えた」と説明する。
同氏は、「荷物の受け渡し後に、顧客から『商品が壊れていた』『生鮮食品が腐っていた』とクレームが入っても、ロガーを入れておけば、『しっかり管理していた』というエビデンスとして使える」と説明。貨物保険を使う際にも、「『○G以下の衝撃で走っていた』といった証拠として提出することは、責任の所在を明確にするためのひとつの手段となり得る」と話す。
センサーユニットの価格は1個3000円で、別途月額利用料が必要。「現状では、コンテナやかご台車といった単位での運用を想定しているが、量産化してコストダウンが図れれば、ダンボール箱1つずつに付けることも可能になっていくだろう」と展望する。
大平氏は、「当社はITセキュリティの製品群を手掛けている。今回開発したセンサーユニットとセキュリティの技術を組み合わせ、堅牢なシステムを提供していきたい」と語る。
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