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製品・IT
JVCケンウッド 通信型ドラレコ 項目別に細かく分析可能
2018年8月23日
JVCケンウッド(横浜市神奈川区)は、トラック運送業界を対象とした商用テレマティクス分野への参入に向けて、通信型ドライブレコーダーを新たに開発した。同製品は、デジタコや安全運転診断システムなどを手掛けるデータ・テック製の「セイフティレコーダ」と連携可能。9月から提供を開始する。
同製品は、車外用と車内用の2つのカメラが付属。ソリューション開発部の久芳俊博氏は、「特に、車内用のカメラは、万一、事故があった場合に重要性が高く、2カメラタイプが主流になってきている」と指摘する。「車内用は赤外線カメラを使用しており、暗い車内でも対応できる」。
同製品の特徴を、「データ・テック製のデジタコと連携することで、細かな走行データを映像とともに分析できること」と強調する同氏。走行データは、クラウドの「SR―WEB解析システム」に送信され、地図上での1分ごとの走行履歴や運転中の危険な挙動などを運行管理者がリアルタイムに確認できる。
同氏は、「データ・テックの3軸角度センサーは、非常に精度が高く、より詳細な安全運転解析が可能」と解説。「当システムでは、ドライバーの癖のような日常的な運転について、項目別にきめ細かく分析できる。他社製品では見過ごされてしまう小さな危険運転予備軍を発見することで、具体的な指導につなげられる」と胸を張る。
「事故削減のための教育への活用が目的」と、同製品の目指すビジョンを語る同氏は、「ドライブレコーダーやデジタコをただ付けただけでは事故は減らない」と警鐘を鳴らす。「詳細な運行データに、運転中の鮮明な画像を加えることで、危険な挙動を起こしたドライバーについて振り返ってイメージしやすい」という。
現在、付属のカメラは2チャンネル対応だが、将来的には4チャンネルに拡張する予定。「9月のリリースでユーザーの声を聞かせていただき、市場を見ながらさらに進化させたい」と意気込む。
カメラは30時間の常時録画が可能で、「事故などのイベント発生時の前後2秒間のみ録画する設定も選べる」。9月にデータ・テックから発売される予定の「SR Pocket」の後継機と連携し、「コスト的にも導入しやすく、新規のユーザー獲得を目指す」としている。
「物流業界からの支持も厚いデータ・テックと、当社の持つ『映像』の強みや、一般車の車載器シェアナンバーワンのノウハウを融合した」と、両社の得意分野を生かしたシステム連携の経緯を語る久芳氏。「すでに需要が高まっている物流業界で、安全運行に貢献できたら」と話す。
◎関連リンク→ 株式会社JVCケンウッド
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