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製品・IT
日本BEAシステムズ 『EPCIS』の技術をリード
2007年3月12日
実証実験の段階を終え、いよいよ本格的な実用化の時期に差し掛かっているRFID(IC)タグ。普及にあたり、大きな鍵となるのが『標準』の問題だと言われている。
このRFIDの『標準』技術でリーディングカンパニーとしての地位を持つ日本BEAシステムズ(東京都港区)ソリューション営業本部の中川和芳氏(写真)に話を聞いた。
RFIDの標準化を進める機関「EPCglobal」が策定する『EPCIS(EPC・Information・Service)』は、企業がRFIDを活用し、データの保存や検索を行うためのサービス。その目的は「生産履歴や輸送状況など、ビジネス全体の流れを可視化し、一元管理すること」。
『標準』であることのメリットは、「入力フォーマットが異なるものでも、同じデータ形式で保存する」ため、「メーカー・流通・小売など、サプライチェーンのどの段階からでも、商品情報の検索を同様に行うことができる」ことだという。
たとえば「これまで、家電量販店からメーカーへ在庫を問い合わせると、数日・数週間はかかっていた」が、『EPCIS』が普及すれば「店舗の端末から、メーカーの在庫状況を瞬時に把握することも可能になるだろう」と展望する。
この『EPCIS』に準拠し、そのユーザー企業が持つERPやSCMといった各種アプリケーションと連携を図るミドルウェア技術が同社の核になっている。
『BEA Weblogic RFID Edge Server』は「国内外40以上のデバイスに対応している」のが特徴で、すなわち「拠点ごとに異なるベンダーの製品を利用していても、同じ形式でデータを収集することができる」ことを意味する。同ミドルウェアを用いることで、広範囲にわたるデータ活用が可能となる。
実際、BEAグループの技術は世界各国で使われており、「フィンランド・ポストで通い箱の管理に技術を活用し、財務状況が好転するなど大きな成果を挙げた」ほか、薬品や部品の管理など、さまざまな用途に利用されているという。
同グループが『標準』をリードしている要因として、「EPCglobal」に同グループのKen Traub氏が参加していることも挙げられる。
同技術の普及を推進する立場として、中川氏は「RFIDの導入を検討する際、『投資効果』を意識される企業が多いが、効果は充分に望める」とした上で、「『EPCIS』を通じてデータ交換を行う会社が増えれば、参加企業全体、さらには消費者もメリットを享受することができるはず」と強調する。
同社HPは、http://www.beasys.co.jp/
(07/03/12) -
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