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    三菱ふそうトラック・バス 新型「ファイター」開発者に聞く

    2007年7月4日

     
     
     

     三菱ふそうトラック・バス(ハラルド・ブルストラー社長、神奈川県川崎市)はこのほど、新長期排ガス規制対応で、中型免許に準じた中型トラック「ファイター」を発売した。
     開発本部HDT・MDTプロジェクト部の高崎浩マネジャー(写真左)、エンジン設計部の野元茂マネジャー(同中央)、大中型トラック商品プロジェクト部の工藤正浩マネジャー(同右)に、新「ファイター」の概要を聞いた。


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    ――ポイントは。
    高崎氏「新長期排ガス規制への適合と中型免許制度で定められた車両総重量内で、最大の積載量を確保、メーカー完成車=『カーゴ エクスプレス』の新開発。特に排ガスの後処理システムとして、新採用した再生制御式DPFが、PM低減に力を発揮している」
    ――再生式とは。
    野元氏「フィルターに収集したPMを高温の排ガスで燃焼させ、フィルターをクリーニングし、繰り返し使用する機能。新開発の『再生制御式DPF』は、『強力酸化触媒』と『SiCセラミックフィルター』を組み合わせた三段階で構成。注目すべき『SiCセラミックフィルター』は、従来フィルターに比べ、目が細かく、耐久性・耐熱性が非常に優れている。エンジンの燃費を考えると、フィルターの燃焼は不利な行為。新フィルターは、大量のPMを溜め込み、一気に燃焼処理させられ、燃焼回数を極力減らしているのが鍵。また、高速走行では連続的にPMを自動再生するが、低速走行やアイドリング状態では、ガスが排出しない分、人工的にエンジンを燃焼させる必要がある。そのために手動再生しなければいけない。手動再生の回数が少ないのもメリット」
    ――具体的な効果は。
    野元氏「新短期排ガス規制値比PM85%低減。他の制御システムより、燃費効率が約3〜5%(社内試験値)向上している」
    ――大型トラック「スーパーグレート」では、尿素SCRシステムを採用しているが。
    工藤氏「尿素SCRシステムを採用することで、大型トラックの最大ニーズである燃費効率の良さを実現したが、尿素水を補給しなければいけないのが難点。長距離走行する大型トラックユーザーは、SA・TTなどで補給できるが、地場配送メーンの中・小型ユーザーには不便。重量が重いのも中・小型トラックにはデメリット」
    ――中型免許対策は?
    高崎氏「今回、開発コンセプトの一つは、限られた車両総重量(GVW)の中で、最大限の積載量を確保すること。随所にアルミ材を使用し、車体を軽減化。同時に長期間に渡って高い耐久性をキープさせるため、シャシー、ボディー共に独自の試験評価を実施。パブコとの共同開発により、当社初のメーカー完成車『カーゴ エクスプレス』を完成させた」
    工藤氏「また、同制度の車両上限であるGVW11t車・最大積載級の6.4t積みの『New FK─Y』を開発させ、積載効率を大幅に向上させている」(松宮志のぶ記者)
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    ◎関連リンク→三菱ふそうトラック・バス

     
     
     
     
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