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    「外部電源式アイドリングストップ給電システム」普及進む

    2008年2月25日

     
     
     

     東京電力は昨年末から、トラックの「外部電源式アイドリングストップ給電システム」の本格運用を開始。CO2排出量の削減に大きく貢献する同システムは「平成19年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を受賞するなど、アイドリングストップへの有効な対策として注目が集まっている。
     同システムは、「外部電源式冷暖房装置」(日野自動車が開発)と「給電スタンド」で構成。同装置を設置することで、トラックの車内で100Vの家庭用電源を使うことが可能になり、車内での休息時にホットカーペットやヒーターを利用することができる。


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     ドライバーは、あらかじめ所持している認証カードを給電スタンドに読み取らせて電気を使用。月々の電力使用料が運送事業者に請求される。現在、トラックステーションを中心に、7か所・50基の給電スタンドが全国に設置されている。
     昨年12月には、宇佐美鉱油のガソリンスタンドに設置。同社では本格普及を目指してインフラの整備を急いでおり、環境部の北村秀哉・社会システムマネジャー(写真)は、「今年度中に20〜30基の給電スタンド増設を予定している」とし、「SA・PA、民間の工場や物流センターへの導入も進めていきたい」と話す。なお、スタンドの導入費用は、いまのところ東京電力側が負担している。
     100V電源ケーブルの取り付け費用は8万6100円。なお、電力利用料は今年3月まで1時間あたり43.2円(通常72円)のキャンペーン価格となっている。アイドリングストップの効果で、「早ければ数か月で回収できるはず」と同氏は自信を見せる(表参照)。
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     また、コストダウンの他にも「環境対策をしっかり行っている会社として、荷主へのアピールにつながる」。同社では、「インフラやハードウェアの供給会社(東京電力や日野自動車)、そしてサービスの利用会社(運送事業者)が協力し合い、社会にアピールしていけるようなネットワークを構築していきたい」との展望を持ち、取り組みを進めていく。
     「実証実験の段階からご協力をいただいている富士運輸(奈良市)さんからは、『環境に対して意識の高い会社として評価が高まり、良い人材が集まるようになった』とお聞きしている」など、付加的なメリットもあるという。
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    北村秀哉・社会システムマネジャー
    ◎関連リンク→東京電力
    ■対応車種は日野自動車の大型トラック「プロフィア」
     「外部電源式アイドリングストップ冷暖房システム」が対応するのは、日野自動車の大型トラック「プロフィア」。同社が同システムの開発を始めた経緯や今後の展開などについて、国内企画部商品計画室企画グループの梅村幸生グループ長に話を聞いた。
     同社が東京電力と手を組んだのは約三年前。梅村氏は、「運輸部門でのCO2排出量削減が叫ばれる中、トラックメーカーとして何か出来ないかと考えていた」としており、「そこに東京電力さんからお話をいただき、一緒に取り組みを始めることになった」と振り返る。
     同システムを搭載することによって、夏はルーフに設置したクーラーから、キャビン内に冷気が送り込まれる。また、キャビン内で家庭用電源と同様の100V電源を使うことが可能となり、冬はセラミックヒーターやホットカーペットを用いることができる。アイドリングすることなく、休憩や仮眠時も快適に過ごすことが可能となる。
     梅村氏は、同システム利用のメリットとして、CO2排出量削減に加え、「必要な費用は電力使用料だけ。軽油価格が高騰する中、燃料費の削減にもつながる」と話す。なお、同社の実証試験によると、同システムを1日平均6時間・250日間使用した場合、アイドリング時に比べてCO2排出量は年間で約6t、燃料費は同約17万円を削減できるという結果が出ているという。
     また、利用するドライバーのメリットとしては、「振動や音もなく、静かなキャビンでゆっくりお休みいただける」。エンジンを使わないため、バッテリー上がりの心配がないのも特長だ。
     価格は、冷房装置と暖房用電源のセット(取り付け工賃込み)50万5050円。この価格は環境省「地球温暖化対策ビジネスモデルインキュベーター事業」の助成金が適用された額で、来年度以降はメーカー希望小売価格89万円。全ト協の蓄熱マット導入助成の対象にもなっている。取り付けは同社系ディーラーが手がけ、「だいたい2〜3日あれば完了する」(同氏)という。
     同氏は、「価格や車両重量など、まだ改善の余地はある」としながらも、「『フロントランナー』として、環境や省エネ、安全に寄与する商品はいち早くお客さまに届ける姿勢を大切にしている」と、早い段階で同システムの実用化に踏み切った理由を説明。実際、実用化の発表以降、「少しずつ認知度も高まり、問い合わせも増えてきている」とし、「トラックステーションに限らず、工場や倉庫、SA・PAでの利用も視野に入れていく」と展望している。
     また、「軽油価格が高騰しているいま、どこかで効率化を図る必要がある」とした上で、「一つの手段として検討していただければ」とアピール。今後の展開については、「インフラの充実を東京電力さんが、車両の普及を我々が行い、うまく協業しながら広めていきたい」としている。
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    梅村幸生・国内企画部商品計画室企画グループ長
    ◎関連リンク→日野自動車

     
     
     
     
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