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    トラステックスHD・齋藤社長「教育に注力、高付加価値提供」

    2008年11月4日

     
     
     

     トラステックスホールディングス(大阪府門真市)の代表取締役にこのほど就任した齋藤正継氏。「教育面を拡充するとともに、売り上げ拡大を図っていく」と意気込む齋藤氏に話を聞いた。
     同社はダブルアウトソーシング(業務委託)を行い、トラックを持たないノン・アセット経営を軸に事業を展開。齋藤氏は「それだけに荷主、オーナーオペレーター、当社を含めた三社の密接で良好な関係が重要。信頼関係構築には時間がかかるが、一つひとつ確実に積みあげていく」と語る。


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    齋藤氏
     具体策として、新たなオーナーオペレーター向けに研修ビデオを作成。「内容は運送業務や社会の基本的なことなど。すでに全国の支店で取り組んでおり、仕事への意識を高める効果は大きい」と説明する。
     また、既存顧客やオペレーターのアフターフォロー体制には、営業担当者の中から担当を設けて対応。顧客ニーズやオペレーターの意識を把握することが目的で、良好な関係を築く役割があるという。さらに顧客満足を高めるため、「総合企画室を設け、アンケート調査や電話で現場の声を吸い上げている。担当者には、その声を反映させた指示を送る」という。
     同社は地域支店ごとに営業開拓し、それぞれの支店で契約を取っているが、「全国に100支店を構えている。全国共通のサービス提供が行えることが強み。効率化など付加価値を高めたサービスが提供できる」という。
     具体的には大口専門に提案する部門を設置。3PLなどの知識を持ったプロで構成され、高付加価値サービスを提案する。齋藤氏は「現在は東京だけだが、今後は拡充を図っていく。我々の特徴は全国展開であり、お客様に全国均一で質の高いサービスを提供できることを示している」と話す。
     また、同社グループ会社の軽貨急配シーエス(東京都足立区)は、4t車をメーンに大型車などの業務を取り扱っている。「全国展開する荷主のニーズに応えるには軽トラックだけでは難しい。グループ会社を含めたパートナー会社に協力を求め、アウトソーシングで対応していきたい」とする。
     メーカーなどは、「どうしても物流コストがかさむという意識を持っている。効率的な方法を提案する体制作りが重要課題」として着手している。
     もう一つの課題として取り組んでいるのが、荷主との委託手数料の値上げ交渉。「原油価格が下落傾向にある現在は難しいところだが、オペレーターの収益が減ることは防ぎたい。効率化を提案することで対応していく」と話す。
     9月には社内報を発行。「業務担当者の課題発表や今月の優秀支店、支店長インタビューなどを掲載している」とし、社内のモチベーション高揚につなげていく考えだ。
     齋藤氏は「この仕事は人が重要。人材教育に力を入れ、質の底上げを課題として取り組んでいる。軽貨物運送でのシェアはナンバーワン。このポジションは必ずキープし、同業他社に負けない力を築いていく」と力強く語っている。(山田克明)

     
     
     
     
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