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物流ニュース
「第3の運送サービス」、レントラ便が好調 ハーツ
2009年1月30日
「宅配」「引っ越し」に続く「第三の運送サービス」として――。ハーツ(山口裕詮社長、東京都品川区)が提供するドライバー付き時間制運送サービス「レントラ便」が好調だ。
平成18年6月に開始し、初月の受注は6件だったという同サービスは、スタートから2年半が経過し、同20年11月は月間200件を超えた。成功への「途上」にある同サービスについて、生みの親である山口社長に話を聞いた。
「レントラ便」ののぼりを手にする山口社長
もともとは地場の運送事業者だった同社。同15年から引越事業にも参入したが、大手事業者に埋没してしまい、期待したほどの伸びは得られなかったという。そんな時、同社長はある大学の「鳥人間サークル」が、同社に機材の運搬を定期的に発注してくるという事実に気づく。ここで同社長は「個人事業主や地場の運送事業者には『料金表』がなく、一般消費者は頼みづらいのではないか」という仮説を立てた。
これを解決し、「一般消費者が気軽に使えるサービス」をコンセプトに編み出したのがトラックの時間制レンタル「レントラ便」だ。レンタカーとは異なり、同社のドライバーが運転し、作業まで行うのがポイント。「宅配業者には頼めないサイズ・荷姿」「レンタカーを借りたいが、運転に自信がない」などのニーズに応えるものとして、個人・法人問わず、クチコミでも評判が広がった。
「時間制の料金を明記しているため、会計が明朗」と同社長。地点間の平均所要時間をとり、渋滞の時間は加算しないのも好評だという。「一度ご利用されると、リピーターになっていただくケースが多い」とも。
軽自動車からクレーン付き4t車までそろえ、時間は1時間から対応。料金は、平日が2t車2時間までで2万円、同6時間までで3万3000円。「短時間での利用も多く、1台で1日3件まわる時もある」と、車両も効率良く稼働できている。
「『レントラ便』を(運送業ではなく)サービス業として確立したい」と、ドライバー教育も徹底。「常に接して細かく目を配っている。事務所での靴の脱ぎ方が雑だったら、『お客さんの前でも出るぞ』と注意する」と、「仕事に対する姿勢」にまで踏み込んで指導。「方針についてこられず辞めてしまった者もいる。しかし、残ったドライバーは楽しそうに頑張ってくれている」。
現在は、協力会社も含めて関東全域と愛知県周辺地域で展開。今後は、全国展開が目標だ。ただし、フランチャイズでの展開は考えていないという。「サービスレベルを落とさずに、このビジネスを『一緒に広めたい』という方とともにインフラを整えていきたい」というのがその理由だ。
同社長は「まだまだこれからのサービス。お客さまに愛されるサービスとなるよう、さらなる改良を重ねていきたい」と意気込む。
同社HPは、 http://www.rentora.com/ -
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