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    アドバイク バイク便が飛び込み営業

    2009年2月3日

     
     
     

     「バイク便」業者がバイク便との提携を提案――といっても、同業同士の提携ではない。元人材派遣会社を営んだ人物が、飛び込み営業とバイク便を結びつけた。
     異質な二つの業務を掛け合わせて新たな付加価値を生み出す。提案理由は付加価値のほかに効率化、雇用問題など多岐にわたる。    


     到着したバイクライダーが届け先会社の受け付けで封筒を手渡す。一見、変哲のないバイク便の業務風景だ。しかし「アドバイク」(保坂卓也社長=写真左、大阪市阿倍野区)の仕事はここからがちがう。
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     届け先会社の担当者名を尋ね、必ず届けてもらえるよう受け付けにお願いする。さらに、依頼主からの短い伝言まで伝える。まるで営業マンさながらだ。名付けて「飛び込み営業代行バイク便」。
     モノやサービスを開発したものの営業宣伝・マーケティングに苦慮する企業向けの代行サービスとして、二年前に大阪近郊を事業範囲として開始した。宣伝カタログなどが入った封書を一件五百円で届ける。届け先会社の担当者名や様子などを依頼主に伝え、一連の「調査・マーケティング業務」が完了する。
     飛び込み営業の依頼主は現在100件弱で、これまで5万件以上の配達と報告をこなした。保坂氏は「飛び込み営業の需要は、インターネット時代になっても増えるだろう。一方、販売会社は営業マンが続かないなどの課題を抱えている」と話す。飛び込み営業の代行という、一見ニッチな業態が受け入れられる背景だ。また、バイク便は営業に向くと思われるデータもある。
     「バイク便は、『大切な書類かも』と相手に思わせるとともに『売り込みに来た』という警戒感を解く。開封率はスーツ姿ではよくなかったが、ライダー姿では100%」(保坂氏)
     バイク便と営業の結びつきは、グッドウィルなど大手派遣会社を巡る一連の不祥事がきっかけだ。07年、保坂氏自身も経営していた飛び込み営業の人材派遣会社を整理、解散していたころ、バイク便ライダーの雇用問題に関する報道を見た。「バイク便も付加価値が求められている。飛び込み営業と相乗効果で、業態を変えようとしている会社にアピールできるのでは」と感じた。
     バイク便は依頼があったときにはスピードを競う宿命。「スピード違反容認事件」を課題として抱える。飛び込み代行は、依頼から二週間以内とゆとりを持たせた。業務範囲の密度を効率化してから配達できる。
     保坂氏は「運送業はお互いに仕事を紹介し合える業態。ノウハウを提供し、全国展開することでメリットを共有できる。バイク便のほかにも軽トラックなどと提携できれば」と話す。飛び込み営業には課題もある。届け先会社がバイク便をセールスだと認知するようになれば苦情の対象にもなりうる。
     保坂氏はこうした想定に、「届け先から、また来て欲しいと思われる形を目指したい」と前向きに捉えている。(西口訓生)

     
     
     
     
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