-
物流ニュース
千曲運輸 高機能冷蔵車「ベジロジトラック」1号車が納車
2024年4月8日
青果物輸送サービスを展開する千曲運輸(中嶋剛登社長、長野県小諸市)は3月13日、新型車の納車式を執り行った。今回導入されたのは同社が進める青果物物流の改革プロジェクト「ベジロジ」の柱の一つとして企画された高機能冷蔵車「ベジロジトラック」の第1号車。いすゞ自動車の大型トラック「ギガ」にパブコ製ボディーを架装する。パブコが世界で初めて製品化したチェーン式ウイング開閉装置を搭載。同機構を備えた完成車両の第1号でもある。
庫内は鮮度を維持するため、遮熱性を高める多くの工夫が施されている。庫内の素材や配置は試行錯誤を重ねながら決めていったという。また、冷気を効率よく循環させることで、温度変化を最小限に抑える。冷凍車と同じ構造にすれば、温度変化の面では有効だが、積載効率が下がってしまう。温度変化を避けつつ、積載率を下げないことも設計する上でこだわった部分だ。チェーン式の開閉機構により、油漏れなどの汚損事故のリスクが減ることも食品を取り扱う上では有効だ。
中嶋社長はあいさつの中で、開発に携わったメーカーに感謝を述べ、物流の課題解決に向け、同車両が大きな役割を果たすことに期待を寄せた。同社では2024年問題を控え、5年前から青果物物流の改革に取り組んできた。「高鮮度を維持する技術」「高鮮度のまま運ぶ技術」「効率的な物流システムの構築」を柱として、技術によって鮮度を維持。リードタイムを伸ばすことで物流の課題解決へつなげる方法を模索してきた。導入された車両は、実輸送を通して冷蔵性能の効果検証を重ねていく。検証した結果は今後開発する次号のベジロジトラックへ反映する。
同社長は「さらなる改良を重ねて、地球温暖化で平均気温が上がっている環境下であっても、しっかり鮮度の高い状態で物を運べるように確認していきたい」とし、「最終的には2024年問題の解決につながれば」と期待を寄せた。
◎関連リンク→ 株式会社千曲運輸
関連記事
-
-
-
-
「物流ニュース」の 月別記事一覧
-
「物流ニュース」の新着記事
-
物流メルマガ