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物流ニュース
六興実業 北総運輸をグループに、中小運送会社経営のモデルケース目指す
2025年12月10日New!!
厳しい経営環境が続くなか、運送会社のM&Aや大手グループへの加入といったニュースを耳にする機会は少なくない。運送会社の経営をサポートする企業のグループに、実運送会社が加わるというユニークな例が誕生した。
今年10月、六興実業(段林修平社長、茨城県つくば市)は、北総運輸(谷中誠社長、千葉県富里市)をグループに迎えた。「実運送に着手することは、創業時の事業計画に含まれていた」と段林社長は語る。
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六興実業のサービスは、運送会社の「見える化」。帳票類など様々な経営に関するデータを分析し、原価計算や経営支援を行っている。「自分たちが実運送に携わることでフィードバックが得られる。サポートする際に、より具体的なアドバイスが可能となる」と続ける。
出会った当時の北総運輸は多くの課題を抱えていた。「先の見えない、暗闇の中にいるような気持ちで何とか経営していた」(谷中社長)。そんな状況を包み隠さずに話をした。「谷中社長や社員の皆さんの人柄に強く惹かれた。単なるサポートではなく、より踏み込んだ方がお互いにとって良いのではと考えた」(段林社長)。お互いの想いが通じ合い、グループ入りに向けてトントン拍子で話が進んだ。
グループ加入にあたり、段林社長は谷中社長へ巻物状の長文の手紙を贈った。出会いからグループに迎えるにあたっての思いをしたためた。また、北総運輸の事務所玄関には六興実業の社員から贈られた寄せ書きが飾られている。新たに仲間に加わった同社への温かいメッセージが並ぶ。新たな出会いによって、「未来」の話ができるようになった。

両社が目指すのは、時代に沿った働き方でドライバーが豊かになれる仕組みづくりだ。段林社長が北総運輸の経営に携わるにあたり、全ドライバーと顔合わせを行った。その際に谷中社長が強調したのは「社員に、より豊かになってもらうための変化」ということだ。ドライバーにしっかりと還元できる、中小運送会社経営のモデルケースを目指す。
段林社長は、「谷中社長は現場のプロ。どちらが上でも下でもない」とし、同じ船に乗る仲間としてともに未来を目指す。
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