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    「夢の乗り物」セグウェイ、物流倉庫の現場を変える

    2007年11月16日

     
     
     

     2000年代初頭、「世紀の発明」「夢の乗り物」とメディアを賑わせた、立ち乗り電動二輪車「セグウェイ」。アメリカでは、シカゴ警察やニューヨーク市警に導入されるなど、実用化が進んでいる。
     日本では、昨年10月から日本SGI(東京都渋谷区)が国内正規総販売代理店として、法人向けの販売活動を開始。同社では、主要マーケットの一つとして「物流倉庫」を挙げているが、果たして「夢の乗り物」は倉庫に、どのような影響を与えるのか。同社Segway事業部の秋元大事業部長(写真)に話を聞いた。


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    「セグウェイ」に乗る秋元事業部長
     同製品は、「人間でいうと、平衡感覚を司る内耳器官のようなもの」という「ジャイロセンサー」を搭載し、体重移動のみで前後に進む。最大で時速20kmが出る。バッテリー充電式のため排ガスが発生せず、環境に優しいのも特徴だ。
     現在、世界で550の導入先があるというが、最も多く使われているのが警察・警備分野。「多くの地域を効率的に巡回できる」「(徒歩などに比べ)体力を使わないため、有事に備えられる」といった点が評価されているという。
     また、「乗っている姿が目立つため、犯罪の抑止効果につながる」ことに加え、「市民から話しかけられ、コミュニケーションをとる機会も増えた」と秋元氏は説明する。日本では道交法上、公道での利用は認められていないが、10月から、東京ビッグサイト内の警備に使う実証実験が始まっている。
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    空港などでも活用が進んでいる
     物流業界では、広大な面積を有する米国アマゾン・ドット・コム社の倉庫で使われている。それまでは、徒歩や自転車で行っていたピッキング作業にセグウェイを導入。移動スピードの向上はもちろん、「再発進する時もパワーを必要しないため、ストップ&ゴーが簡単にできる」という特徴がピッキング作業に最適で、作業効率向上に貢献しているという。
     また、同氏は、同製品の持つメリットとして、「従業員のメンタル面への好影響」を挙げる。「単純に、乗るのが楽しい、面白い」ことに加え、「『セグウェイをいかに使うか』を議論させることで、従業員が自発的に現場改善を考えるきっかけになる」など、「従業員のモチベーションアップにつながる」と効果を説明する。
     なお、日本SGI社では、同製品を「乗り物」ではなく、「ロボット」と捉えている。今後、日本での普及を目指すにあたり、「特に倉庫の分野では、RFIDやGPSと連動させた形で提案していきたい」と話す。ただし、「全自動化を目指すわけではない」と加える。「人間には最終的な判断など、よりインテリジェンスな部分を担ってもらう」とし、「コンピューターと人間の良さを共存させることで、生産性向上に寄与していきたい」。
     価格は基本モデルが92万円。端末やファイルなどを収納できるボックス付きの物流向けモデルが98万円。別途保険料が必要。利用前に、インストラクターによる講習を義務づけている。
     詳細はURL、http://segway-japan.net/

     
     
     
     
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