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    社保未加入事業者の処分強化で波紋「当然」「会社つぶれる」

    2008年4月25日

     
     
     

     7月から社会保険未加入事業者に対する車両停止処分が適用されるなど、罰則が強化されることについて、運送事業者の間に不安が広がっている。
     「同じ土俵に立つためにも当然のこと」という声がある一方、「本当にするのか」「そんなことをしたら会社が持たない」といった声、さらには、「会社の義務は分かるが、年金問題をしっかりと解決し、将来の不安を払拭するほうが先決ではないか。もらえるか分からない年金ではドライバーを納得させられない」など、規制強化に不安を募らせる事業者も出ている。


     東京都内の事業者は、「社会保険に加入しない事業者に対する取り締まり強化はやむを得ない」と話す。同社の社長は、ドライバーの質を向上するためにも社会保険の加入は当たり前だと指摘。
     また、安い運賃になびく荷主が少なくないため、「(社保)加入業者と未加入業者では、コストに大きな差が出る。公平性を保つためにも規制は必要だ」と訴える。
     千葉県の事業者はこのほど、社会保険に加入した。「どうせ厳しくなるなら、今のうちにやっている方がいい」と社長は話す。
     同社のように、規制強化で社会保険加入が促進される側面はある。一方、末端事業者に不安感を浸透させている背景もある。
     もともとトラック業界は、社会保険未加入の割合が高いとされてきた。全ト協が認定するGマーク(安全性優良事業所認定)取得に、ドライバーの社会保険加入が条件として盛られているのは、そうした問題を少しでも抑止するためだ。
     そうした中での罰則強化だけに、業界に与える影響は大きい。埼玉県の事業者は、「本当に厳しくやれるのか」と疑問視する。同社はドライバー全員が社会保険に未加入。「すべて加入となると、今の運賃では無理。会社は存続できなくなる」と漏らす。さらに、「国は零細企業を完全に排除しようとしているのだろうか」と、不安げに話している。
     一方、東京・多摩に本社を置く事業者は、「うちはドライバーの半数しか加入していない」という。「加入を望むドライバーは加入させるが、必要ないというドライバーは加入させていない」としており、加入を強制していないという。
     以前は加入を義務付けていたが、「少子高齢化が進み、将来の年金制度が疑問視されはじめたのをきっかけに、ドライバーが加入するのをやめてくれと言ってきた」という。折しもバブルがはじけ、会社の経営は厳しさを増していた。会社負担も軽減されると考えた同社社長は、社会保険事務所に相談したところ、すんなり脱退を認めたという。
     会社負担が一気に軽減され、資金繰りの問題が解消されたという。それ以来、同社は希望するドライバーにのみ、社会保険に加入している。今回の規制強化を受け、同社はドライバー全員に加入を促したが、納得しなかったという。
     社長は「強制すると、会社を辞めてしまう可能性もあるため、それ以上は強く言えない」と口を濁す。「しっかりと取り締まりが行われ、未加入事業者がいなくなれば、ドライバーも入らざるを得なくなる」と社長。「正直者がバカを見ないようにして欲しい」と、行政に注文をつける。
     将来の年金不安を理由に、会社の義務である社会保険を脱退することや未加入を続けることは、経営者の言い訳に過ぎない。ただ、そういう理由を作ってしまった行政の脇の甘さも指摘される。

     
     
     
     
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