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    ニッチ市場に特化で生き残る運送事業者、「緊急性」「ネット」に着目

    2008年8月28日

     
     
     

     「燃料は1000円まで上がっても大丈夫」。ニッチ市場に特化することで高付加価値化を実現している近畿地方の運送会社がある。この業者のキーワードは「緊急性」と「同業者のネット」。通常よく聞く企業物流の仕事とは、やはり違う。ややもするとマンネリに陥りがちな定期物流業務を再点検するとともに、付加価値付けについて考えてみたい。


     燃料価格が5年前の倍以上になり経営が厳しくなったのは、付加価値がその程度の産業構造だったから──。この事業者はトラック運送業に、そんな見方をしている。
     同事業者がトラック運送を始めたのは14年前。規制緩和による業者の乱立、排ガス規制による代替えなど、トラック運送をめぐる事業環境はすでに悪化していた。業者乱立で輸送機能としてのトラック事業の希少性が失われたことで、価格付けがうまくいかない。うまく収受できていない運賃から、環境など社会的対応の費用が捻出される。「運賃が上がらない」の声は当時から聞かれたという。
     事業開始当時から、こうした産業構造を見抜き、他社との差異化を図った。ニッチ市場への特化だ。「冷凍食品のJAFを目指す」と意気込む。
     例えば、冷凍食品を輸送中のトラックが故障で立ち往生した場合、別の冷凍車による積み替えが緊急に必要になる。夏季などは特に、常温貨物でも不必要な程度に、すばやい対応が求められる。
     また、この事業者によると、空路で緊急に輸入される貨物は飛行場からの輸送手段確保が行き届いていない場合も多く、足のない貨物の引き取りを航空会社などから依頼されることもある。この場合も貨物が冷凍物であれば緊急性が増すことになる。
     ただ、「市場に特化」と宣言しても、会社に実力が伴っていなければ荷主の信頼は得られない。緊急性から生じた業者選定であり、一種の駆け込み寺的存在は「100%の仕事を求められる」という。24時間・年中無休で全国をカバーする必要もある。
     この事業者は2tまでのトラックが数十台という小規模業者で、すべてを自社で調達できるものではない。そこで軽自動車を中心に同業者のネットを組み、近畿圏だけで150台がネットの傘下に入った。
     この事業者はいま、緊急輸送情報をいかにシステム化して入手できるか、競争市場下で生き残るため、いかにコストを抑えるための平準化ができるかを模索しているという。(西口訓生)

     
     
     
     
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