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射界
2015年11月23日号 射界
2015年11月27日
人とのコミュニケーションで、目から入る印象は想像以上に大きい。米カリフォルニア大学教授のA・メラビアン氏の調査によれば「視覚情報が55%、聴覚情報は38%、言語情報は7%」との結果が示されている。視覚情報とは「態度や表情」を指し、聴覚情報は「語調や声の大きさ」を、言語情報は「話された意味」だ。
▲この数字は、話し方や聞き方を学校で勉強してきたアメリカの調査結果であるが、そうした学習を経験しなかった日本では、少し違った数字が出るかも知れない。我が国では相手の表情や言葉から推し量る「察しの文化」が浸透しているからだ。「時計を見る」「腕組み」「眉間にシワ」など、何気なく見せる相手の表情に基づく視覚情報は55%どころか、もっと高い数字を示すかも知れない。▲自分では普通の表情や態度と思っていても、他人が見て「どう感じるか」である。1日に何十人という人と同じ質問と答えを繰り返す窓口業務の場合、意識しないままに「口がへの字」になっている。たまたま訪れた人が「この人、なんで不機嫌?」といぶかる。確かに以前に比べ、総体的に窓口の応対はよくなってきており、不評だった行政の窓口も改善されて和やかになってきている。
▲人間の顔は立体的で複雑だ。二十数種類もの筋肉が微妙に動く。まゆ毛や頬、そして口元などが色んな表情をつくる。「笑顔は世界共通語」と言われる通り、見知らぬ相手でもその笑顔に誘われて、こちらの渋面が笑顔になる。どんな場合にも相手の目を見ながら笑顔で答える…それだけで平和な気分になる。職場でも、これを基本に日々交流できれば、仕事の能率アップは間違いない。
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