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射界
2016年6月13日号 射界
2016年6月17日
どこの職場にも「きれいごと」ばかり言う人がいる。「もっと、こうすべきではなかったか」「そうすれば、期待以上の効果があったのに…」と結果だけをみて批判する。俗にいう「後出しジャンケン」の極みだ。「だったらなぜ、その時に言ってくれなかったのか」と嫌みの一つも言いたいが黙って大人の対応で済ます。
▲仕事を進めるプロセスでは「知らん顔」で、口出しも手出しもしない。結果だけを見て批判や意見を言う。そんな「きれいごと」に終始する人の言葉に耳をかす必要はない。テレビのコメンテーターと言われる人の中にも、この手合いの人がいる。コンサルタントと言われる人にもいる。しかも現場経験がない人に限って多く見られるから、言われた側としては対応に困ってしまう。▲どんな仕事でも必ず工夫と創意が求められる。製造ラインの流れの中でつくりだされる規格品であれば別だが、多少ともクリエイティブな要素を求められる仕事は、その人の個性と創意が組み合わされて生まれるものだ。一つひとつを組み合わせながら、新しい息吹を求めて具体化する。そこには弛まぬ努力と実行があって、「きれいごと」では済まされない熱意が込められているはずだ。
▲仕事で大切なのは、その人が「何を言うか」ではなくて、「何を実行したか」である。その点を見誤ってはならない。テーブルの上のコーヒー皿を少しでも動かせば音がする。摩擦から生まれる音だが、これと同じように、仕事で何か新しい方法や内容を盛り込もうとすれば抵抗音が生じる。しかし、それを気にしていては何も動かない。批判や意見を乗り越えて「実行」する。そこに意義がある。
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