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    ツイストロック装着できず コンテナ破損が原因のケースも

    2010年11月2日

     
     
     

     海上コンテナを輸送中にコンテナが横転し、死亡事故を引き起こすというケースが大きな問題となっている。神戸でもコンテナの荷締め機(ツイストロック)については、街頭指導をはじめ厳しく取り締まりが行われているようだ。兵庫県警では走行中にツイストロックを行っていなかったとして海コントレーラを摘発し、近畿運輸局から20日間の車両停止処分を受ける事業者も存在する。ところが、コンテナ自体が破損やゆがみのために、ツイストロックが行えない事態も発生しているという。


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     海コンを船からトレーラのシャシーに積載した場合、ツイストロックの作業は公道に出る前に行うことが前提であるが、港内には作業場がほとんどないため、ドライバーは公道に出てすぐにツイストロックを行う。しかし、中には海コンのコンテナ自体が破損やゆがみのためにツイストロックが行えないコンテナも存在しているようで、阪神海上コンテナ協議会や阪神港海上コンテナ事業協組ではそういった理由でツイストロックができないまま走行するケースがあると指摘する。

     阪神海コン協会長で阪神港海コン協組理事長を務める山本清志氏は「コンテナの中には、底の部分が破損しており、コンテナが付き出たり、へこみ過ぎたりしてツイストロック部分の適正位置に収まらないために、ツイストロックが設置できないものがある。ドライバーは作業の効率化のために走行を余儀なくされているのだ」と説明。トレーラが適正な状態であってもコンテナに破損やゆがみが生じていれば、適正に行いたくても行えない実情を訴えた。

     新型3軸シャシーで40フィートコンテナにツイストロックができなかったという運送事業者は、「仕方なく未装着のまま運行させたことがあるが、コーナリングなどで十分に注意するといったことしかできない」とし、「さらに空コンをけん引して、荷主のところに集荷に行き、実入りコンテナをシャシーから下ろす場合に、コンテナのゆがみでツイストロックが抜けず、リフトでコンテナを少しだけ浮かせてツイストロックを解除したこともある。シャシーが新車でツイストロックできないと、コンテナ自体に破損やゆがみが生じており、運送事業者にだけ責任を押しつけるのはおかしいのではないか」と話す。

     近畿運輸局に話を聞くと、「基本的には荷締めを行って走行することが適正。ただ、コンテナ自体の問題については監督権限が異なるためコメントできない」とし、ツイストロックが出来ない場合、コンテナをワイヤーなどで荷締めすることが妥当とも説明。

     ツイストロックが行われていなければ、運送事業者ならびにドライバーが摘発の対象となるが、コンテナの適正検査などを行うなど、安全・確実に輸送できる体制作りが必要という意見もある。(佐藤弘行)

     
     
     
     
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