-
トピックス
緊急・クレームに笑顔で対応 軽輸送ロジスティクス
2011年9月28日
「京都の運送屋さんに勤める35歳くらいのTさん。荷主からも配送先の消費者からも抜群に受けがいいんです」。運送会社のネットワーク作りに奔走する岡本浩一さんは、現在50社あるネットワーク会社の中でも「ダントツドライバー」として「Tさん」を挙げる。配達先でクレームがついた商品の再配達という「火中の栗を拾う」ような業務で、なんとリピート顧客を獲得してしまう逸材という。
岡本さんが勤務する軽輸送ロジスティクス(奥村尚行社長、神戸市)は、その名の通り、軽貨物輸送が主力で、昨年設立された若い会社。通販業や運送業の荷主から輸配送業務を請け負う。ただ、新規営業先なども含め、要望としてよく聞くのが、「軽トラックだけじゃ仕事にならない」という声だ。昨年から取引が始まった通販荷主からの業務は、例えばセンターに積み残された商品など通常ルートに乗せ切れなかった荷物を、次の定期便が出るまでの間に届けなければならないといった、「緊急便」の取り回しだ。そうしたチャーター便も「軽トラックだけじゃ…」といった要望がついて回る。
ただ、営業用トラックは自社にはない。縁故をたどるなどして、宅配もできる運送会社を紹介してもらったりした。岡本さんは、「いい運送会社に恵まれて円滑に仕事が出来ています」と、満足そうな笑顔。
同じ通販荷主からは、配達時間がそもそも遅れていたり、一度配達に出向いたけれども、商品やサービスにクレームのあった消費者への配達業務も請け負う。
そこで出会ったのが、クレーム客をリピーターにまで変えてしまう「Tさん」のような存在だ。岡本さんは「クレーム、緊急という特殊事情と言ったって、『荷物を取りに行って持っていったらいいんだろ』といった考え方はイヤ。ちょっとした笑顔で行くのとでは雲泥の差が出る」と話す。
ネットワークを結んだ運送会社は近畿で7社、全国では一部の空白県を除いて50社に上る。奥村社長は、「緊急、クレームに24時間・365日対応できるよう注力したい」と話している。(西口訓生)
-
-
-
-
「トピックス」の 月別記事一覧
-
「トピックス」の新着記事
-
物流メルマガ