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    PSカード発行手続き改定で混乱 反発する海コン部会

    2011年11月30日

     
     
     

    ps_1128.jpg コンテナ埠頭の現場での安全と効率を両立させるため、来年7月までの導入準備が進むPS(ポート・セキュリティ)カードの発行手続きが今月初め改定された。埠頭地区に出入りするコンテナトラックの運転者に対して国が発行するPSカードで、運転者の確認手法が一部で「緩和」されている。確認手法を緩和すると「安全」が脅かされ、逆に確認手法が厳しいままだと「効率」が損なわれる。二つを両立させるための「妥当な線に改定した」と行政側は説明するのだが…。



     国交省は昨年3月、埠頭地区に立ち入る際にコンテナゲートの現場で、3点(本人、会社等所属、立ち入り目的)を逐一確認することを義務付けた。義務化は来年7月から。現在は、3点確認を「効率的かつ安全に」できるようにするためのPSカードの発行手続きを進めている。手続きの進捗状況は近畿地方の場合、11月下旬までに約500の事業所から申請に必要な手続きが始められ、約4000枚のカードがすでに発行されている(近畿地方整備局港湾危機管理室による)。

     来年7月以降、顔写真入りのカードを現場の警備員に提示するだけで本人確認ができる。国交省は「カードの非所持者は入門に時間がかかる」として所持を勧めている。

     だが、運転免許証による本人確認が、PSカードの発行時には求められていない。発行時には運転者本人の名前と住所、写真、所属会社だけが本人確認の要件であり、つまり、所属会社が運転者の名前と写真を対応させないまま国に書類を提出しても、それだけで「本人確認」ができたと法的にみなされる。

     港湾危機管理室(神戸市)は、「雇用保険の加入の有無で所属確認をする。また、所属会社についてもトラック事業の許可業者かどうかを確認するので、(カード発行時点での運転免許証の要件がないことに)疑問意識は持っていない」と話す。

     また、11月からはカード発行の要件から、社会保険加入の有無が削除される。同室では、「トラック運送の行政処分の累積点数が21点以上の事業者には発行しない規定もあり、社会保険加入の有無も、この規定で担保できる」と話す。

     ある関係者は次のように見る。社会保険に加入していなくても、行政処分歴があっても、あるいは運転者本人に仮に犯罪歴があっても、ゲートに入れずに物流を疎外してもいいという論法は成り立たない。だからこそカードは現場の混乱を防ぐ一つの便法としての役割を担うだけ。

     行政処分歴のない会社からの申請であればカードを出すという意味合いについて同室は、「きちんとした会社であれば港の安全(セキュリティ)は保たれる蓋然性が高いという判断がある」と、カードに事業者を色分けするという発想があることを否定しない。

     一方、PSカード発行対象拡大について、阪神間の海コン部会からは、これまで部会ならびに関係団体で説明会を60回以上開催し、さらに近畿地方整備局担当者が直接説明するなどの機会も設けて、雇用保険、健康保険、厚生年金の加入はカードを必要とする事業者は絶対に必要とされていた。「今回の同局の勝手な判断で、今までの努力が水の泡となる恐れがある」として、業界からは猛烈な反発を受けそうだ。

     兵ト協海コン部会の山本清志部会長は同局担当者の説明について、「担当者は国交省に事実確認をしたところ、雇用保険状況を厳格化することで、カード発行時点の事業者との雇用状況を確認できるようにした。社保の未加入については、運輸局の行政処分の対象となっていることから、発行の際に確認を行う必要はないとの判断となった。この措置により、業界が要望されていた60歳以上再雇用者などの常時雇用者の発行が可能となる。当局としては、本省の考えを十分に理解していなかったため、言葉足らずの説明になった」として謝罪した。

     山本部会長は「協議を重ねてきた経緯からすれば、3保険加入の大原則を国が守らせると確認を行い実行して、海コン部会内部への指導も行ってきた。その上で60歳以上の雇用延長の扱いを協議してきたにもかかわらず事前の協議もせず、一方的に対象を拡大し、全ての対象者の社保を確認しないことを強制するならば、今後、われわれ業界は一切協力できない」とし、修正を求めた。

     同局担当者は「本省に持ち帰り現状を報告して、文書どおり60歳以上の雇用保険のみの確認として、それ以外は、従来通り3保険確認とするよう努力する」とした。

     また、会議では既にホームページで紹介された以上、撤回は難しく、今後、同局に対して国会議員を使って徹底した抗議を行わなければ、今後もこういった行政による勝手な判断が行われる恐れがあるとして、今までにない抗議を行う必要があるとした。(佐藤弘行、西口訓生)

     
     
     
     
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