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    一定残業で医師面談 時間管理に取り組む事業者の「盲点」指摘

    2012年10月22日

     
     
     

    bunsyo_1022.jpg 労基署の行動に過敏なトラック事業者が少なくないが、裏を返せば労務関係のコンプライアンス徹底が、いかに難しいかを物語っている。「1か月の拘束293時間」「1日の拘束16時間」「連続運転4時間」といった改善基準告示の違反について、是正勧告書を手渡されるケースも増えているが、中国地方に拠点を構える中堅事業者は過日、そうした内容とは違った部分で指導を受け、1か月半の期間内に改善状況を報告するように求められた。1か月の時間外・休日労働が100時間を超えているドライバーに、「医師による面接指導などを受けさせていない」というのが理由で、時間管理に必死に取り組む事業者にとって盲点ともいえる部分を指摘された格好だ。



     ここでいう100時間は拘束時間のうちの「休憩」を除いた数字だが、長距離ドライバーなどの場合は明確に区分けするのが難しい。労務管理が厳しく問われるようになった近年は、改善基準に記された「1か月の最大拘束は293時間だが、労使協定で6か月までは320時間まで可能」といった部分の意識が浸透してきたものの、拘束時間のうちの「実働」「休憩」を分けて把握していない事業場は、「100時間」が労務管理の盲点になる可能性も高い。

     改善を求める文書を受け取った社長が、まず気にしたのは「運輸支局への労基通報の材料になるのではないか」。タイトルに是正勧告書と記された文書を見る機会は多いが、社長が手にした書類の表題は「過重労働による健康障害防止について」。地方労働局に事情を聞くと、「改善基準とは違って、あくまで努力義務の内容。(それだけで)運輸支局へ通報することはない」(監督課・監察監督官)と、意外に歯切れのいい答えが返ってきた。

     労働安全衛生法(66条の8)によれば、厚労省令で定めた要件(安衛則52条の2)に該当する労働者には医師による面接指導を受けさせるように求めている。それを根拠にした文書が、同社の受け取った「時間外・休日労働を、1か月当たり100時間を超えて行わせた労働者または2ないし、6か月の平均で1か月当たり80時間を超えて行わせた労働者について、医師による面接指導等の対象とされているにもかかわらず、これが実施されていない」というものだった。

     同監督官によれば「医師との面接指導は労働者から申し出ることが原則」と補足するが、一方では「会社側からも声掛けをしてほしい」という。また、「(100時間の残業などは)労災適用の判断基準にもなる数字」(同)とのことで、努力義務とはいっても軽く考えるわけにはいかない要素といえる。

     しかも、ドライバーが脳・心臓疾患などを発症した場合、「本人の申し出がなかったから医師との面接指導は受けさせていない」という言い分は、まず通用しない。監督官も「日常からの声掛けと同時に、(声を掛けたが、本人が受けなかったというような)経緯が証明できる書類を残しておくことが企業防衛につながる」とアドバイスする。(長尾和仁)

     
     
     
     
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