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    全損扱いは許さない 特殊加工トラック、相手方損保の提示に憤る

    2013年2月7日

     
     
     

     「全損扱いは許さない」。全くのもらい事故に遭ったと主張する運送会社が、相手方の損保会社の「全損」扱いに憤る。全損と判断されれば、たとえ修理の可能な車であっても損害賠償額が3分の1程度に減額されてしまう恐れがあるからだ。替えの利かない「特殊な車両」との認識から、運送会社は修理をすることを決定し、相手方損保にすでに申し出ている。



     運送会社側の主張や、損保とのやり取りの録音内容などによると、事故の起こったのは昨年12月半ば。大阪市内の信号のない市道上の交差点で、運送会社保有の4トントラックの運転席側側面に、建設会社所属の4トンダンプが突っ込んだ。トラック側の運転者は全治数か月のけがを負い、トラックも荷台部分を中心に損傷を受けた。ダンプ側は、車両のフロント部分に大きな損傷が残った。

     運送会社によると、運転者の治療には自賠責保険からすでに治療費が手当てされている。しかし、交渉がもつれているのが、当てられたトラックの原状回復費を巡るものだ。

     運送会社は、日常業務の特殊性から荷台部分をすべりの良い素材にしており、「床材は決して毛羽立つことのない、フローリング同然の状態に保てるような素材で特殊加工している」(経営者)という。トラック製造に携わったディーラーに運送会社が問い合わせたところ、走行距離などが同程度で同じような装備をした同型トラックの中古価格は約450万円だった。また、曲がったフレームや特殊床材などを修理するのに要する費用は、ディーラーの見積もりでは約500万円。

     一方、相手方ダンプが契約する損保が運送会社に提示している損害賠償内容は、「全損扱いで177万円」。修理したときの見積もり金額の3分の1程度でしかない金額で、中古価格の450万円ともかけ離れていた。

     運送会社は、「こちらは部分損害として、あくまで修理を望む。同じトラック、同じように収益の上げることのできるトラックはほかにはない」と主張。

     判例ではこのような場合、つまり部分損として修理したときの金額が全損扱いした額(中古市場時価額等)を上回るときは、たとえ修理が可能であっても時価額等の価格を賠償するだけでよい、とされている。自動車は工業製品であり同等の車を提供しさえすれば損賠は解消されると一般に考えられている。

     逆を言えば今回の場合、世の中に二つとないトラックであり、替えは利かないから修理が必要なのだという主張を、運送会社側が積極的にしていかなければならない。運送会社は、「主張はしていく。それでも、450万円や500万円にまで持っていけるかどうか。汎用部品化などで修理代を安くする必要もありそうだ」と話している。(西口訓生)

     
     
     
     
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