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    深刻なドライバー不足 傭車先も見つからない

    2013年2月14日

     
     
     

    truck3_0211.jpg 以前からドライバー不足は懸念されてきたが、最近さらに求人に対する応募の少なさを心配する運送事業者が増えてきた。せっかく荷主の信頼を得て仕事が増えても、肝心のドライバーが足りないため事業を拡大できないのだ。傭車先からもドライバーが足りないという理由で断られることも多くなっているという。ある事業者は「ドライバー不足の問題を解決できたところが生き残る」と指摘する。



     神奈川県の事業者は「とにかく人が来ない」と話す。新聞広告やインターネット求人など、あらゆる媒体で求人を出しているが、1月は問い合わせが4人、面接に来たのは2人だった。ドライバー不足によって、事業の将来さえも見通せないのが現状だ。

     今後の事業展開を考えて若手を採用したくとも、若手の応募者となるとさらに少ない。同事業者は「中型免許制度の始まった頃に高校を卒業して運転免許を取った世代が、今は22、23歳になっている」と指摘。中型免許まで取得して応募してくる若手は珍しく、運送業界に入る敷居が高くなっているという。

     コンプライアンスが重視される中で、同事業者は輸送品質向上に取り組み、荷主の信頼を得て仕事を増やしてきた。だが自社も傭車先もドライバー不足で、せっかく仕事を受注しても断らざるを得ないという。「今は自分のところのドライバー数以上の仕事はできない。傭車先も同じ。人がいない問題が運送事業の死活問題になることが顕著になってきた」。

     実は同事業者は、同じ求人広告に並ぶ同業他社の中でも労働条件や給与は高いほうだ。それでも応募は激減している。応募増加のため、広告にGマーク取得を前面に押し出した。「Gマークのある運送会社は社会保険もしっかりしているし、無理な労働もさせない」と考えたからだ。応募者がGマークを理解していなければ意味がないが、少しでも応募増加の可能性にかけている。

     仕事の仕組み自体を変えることも模索。女性や高齢者の活用だ。男性ドライバー一人でこなしていた仕事を1.5人でこなすようなやり方も考えている。

     同事業者の場合は比較的、早くから長期計画で採用してきたので若手もいるが、10年後にはドライバーの平均年齢が50歳になるという。「今はドライバーの数以上の仕事はできないから、現状を維持することしかできない。ドライバー不足問題の解決は一事業者では限度がある」と危機感を持つ。安全対策や輸送品質向上に取り組んでも、ドライバー不足が足かせになっている。(千葉由之)

     
     
     
     
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