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    道路法改正法案 運送事業者の負担増必至

    2013年3月1日

     
     
     

    truck1_0304.jpg 3月上旬、国交省が国会に提出する「道路法等の一部を改正する法律案」は、特殊車両の通行許可手続きの「迅速化」や大型車両の通行を高速道路などに誘導することでの「道路や橋の劣化防止」などメリットばかりが強調されている。実は、迅速化するのは国際海上コンテナ車両のみで一般のセミトレーラなどにあまり恩恵はない。むしろ前後の誘導車の配置厳守など監督体制の強化から、多くの事業者にとってはコストアップにつながることが分かった。



     法案では、道路や橋への負担が大きい車両総重量20トン超の大型車の通行許可を国が一元管理することで手続きを簡素化・迅速化。また高速道路など特定の道路に誘導することで道路へのダメージを抑制し、管理コストを削減、インフラの耐用年数を延ばすのが目的とされる。特車の無許可通行を減らす狙いもあり、違反を繰り返す悪質な事業者に「立ち入り検査」できる規定を設けるという。

     道路局などに取材したところ、一元化で恩恵を受けるのは国際海コン車両に限られ、自動車運搬用セミトレーラ、重量物運搬用セミトレーラ、ポールトレーラ、トラッククレーンなどの特車では、さほど大きな恩恵がないことが判明。海コンと違い、荷姿がバラバラで通行経路が複数の自治体にまたがる場合、これまでと同様に道路管理者間の協議が必要だからだ。さらに、国に一元化された結果、「指定コース」を走ることになると、従来は不要だった前後の「誘導車」を配備しなければならないケースも増え、事業者のコスト負担増は必至。

     悪質な無許可通行を減らすため、国交省は「特殊車両の通行に関する指導取締要領」の一部を改正、3月から「社名公表」など強化策を追加した内容で実施している。要領改正では多くの意見が国交省に寄せられ、「規制強化は安全確保のために必要」という声よりも、特車通行許可制度が「実態と乖離している現実」を指摘する意見が大半を占めた。

     国際海コン輸送では、ほとんどが前後に誘導車を必要とする「C条件」指定を受けているが、現実は先導車配備の運送実体はない。寄せられた意見には「全国1万5000台のトラクターに、規定に基づき計3万台の誘導車を配備するなど現実的でないことは明白」との声や、「そもそも安全輸送のため運送業者が求めた国際海コン法は経済界の反対で廃案になってしまった。そんな経済界が誘導車の費用を負担するなどあり得ず、運送業者は規定違反を強いられている」との意見も。「特車通行許可条件を通関や荷主が認識していないため、通行許可が出ないところへの輸送依頼が多く存在する」など、多くの課題が浮き彫りになった。

     海コン以外の事業者からは「トラック業界は中小・零細が圧倒的に多く、荷主に特車通行許可制度を理解してもらえない場面も多く、結果として危険運転をしている。コンプライアンス遂行のため荷主にも罰則を適用すべき」など本音も相次いだ。法案は、こうした切実な声に応えず、改正指導取締要領の実効性を高め、厳格化する形で提出される。

     数年前までは、バラ積み緩和車両で総重量44トンまでA条件(特別な条件を付さない)で認めるようなムードさえあったが、道路や橋の老朽化問題が急浮上。一転、特車通行規制は強化されることになった。特車を運行する事業者の多くは「『道路を守る』の一点張りで国際競争や内需拡大を無視。われわれだけに負担を強いるもの」と不満を募らせている。(土居忠幸)

     
     
     
     
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