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    「悪徳商法の片棒」に 代引きサービスでトラブル増加

    2013年3月6日

     
     
     

    daibiki_0304.jpg 「注文のあった健康食品を代金引き換えで送る」と電話があった。「注文した覚えはない」と伝えると「確かに注文している。代金は2万円。支払わないと訴える」と脅された。経済的にゆとりがないので、そんなに高い健康食品を注文するはずがないのに、翌日には業者が言ったとおり商品が届いてしまった(70歳代女性)。これは、高齢者や障がい者などを守るために、国民生活センターが公開している「見守り新鮮情報」の案件のひとつ。宅配事業者が行う代引きサービスがおかしな販売業者に利用され、結果的に「悪質商法の片棒をかついでいる」といった事例が増えているようだ。



     北海道の消費者団体の職員は、「消費者が頼んでもいないのに商品を送りつけられ、受け取りを拒否しても、代引業務を請け負った宅配会社の人間に『受け取ってくれなければ、こっちが困る』と泣きつかれ、仕方なく受け取ってしまうというケースが増えている」と指摘する。特に高齢者など弱い立場の人の被害が目立っているようで、「相当数の相談があると考えて良い」と話す。

     宅配・代引きを請け負う側に問題はないのだろうか。宅配側としては、「受けた業務を確実にこなすだけ」という意識なのかもしれないが、このような事案が発生しないよう業界団体としてガイドラインが定められていることは、あまり意識されていない。

     全ト協は平成21年3月に「代金引換サービス業務の取り扱いに関するガイドライン」を定め、「代引業務(商品代金の取り立て)における事故の発生を未然に防ぎ、利用者保護を図るため」として、数項目の統一基準を決めた。このガイドラインには、「取扱商品の適性(中略)を確認し、返品または苦情などに適切に対応できる取引環境を整えます」「貨物の種類及び性質の確認をします」「法令または公序良俗に反する商品の引受については拒絶します」「受領拒否または返品などについても適切に対応できる取引環境を整えます」と明記されており、これが宅配・代引きの段階で徹底されていれば、前述のような被害の発生はかなり抑えられるはずだ。

     全ト協では、「代引きに関する消費者からのトラブルの情報は届いていない。この2年半ほどは、ガイドラインのアナウンスや、守られているかといったフォローアップはしておらず、今後も代引きを行っている事業者に対する特段の指導や講習などを行う予定もない」としている。

     北海道で代引業務を行っている大手事業者は「ガイドラインを特に意識することはなく、現場に指導することもない。受領拒否ということならキチンと対応している」「荷物が公序良俗に反するかなど調べようもない。注文していないものならば、あくまで受け取りをしなければ問題が発生しないはずだ」と述べ、宅配・代引きをする側には問題はないと捉えている。

     国民生活センターでは、消費者が承諾していないにもかかわらず一方的に商品を送り付けられた場合は、「代金支払いの義務はなく、受け取る必要もない」「商品が届いてしまっても、安易に受け取らないこと」とアドバイスをしているが、それが出来ない弱い立場の人が少なくないから、このような問題が増えているはずだ。

     それならば、「代引業務における事故の発生を未然に防ぎ、利用者保護を図る」と決めた物流側が、立場の弱い消費者にもう少し目を向け、ガイドラインに実効性を持たせるための取り組みを進める必要があるのではないか。(玉島雅基)

     
     
     
     
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