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第137回:友人のためにした決算
2013年5月17日
今回は「業績不振で会社を解散し、決算や清算手続きをせずに放っておいて自然消滅させてしまいたかったが、会社が苦しかったときにお世話になった人のために決算をすることにした」と語ってくれた社長の話です。
社長の会社は設立当初から業績が振るわず、2年で閉鎖することとなりました。会社を閉めるとなると、法務局への収入印紙代、国税である税務署は赤字決算なので税金は要りませんが、地方公共団体である都道府県税の事務所と市役所には「均等税」として赤字でも最低の税金として7万円を支払わなければなりません。これを支払うお金がないので、会社を自然消滅させたかったそうです。しかし、資金繰りで苦しんでいるときに、商売をしている友人が会社にお金を融通して助けてくれたことがありました。社長はこのお金を借りたままで、返済することができませんでした。そこで友人が、「お金は返済しなくてもいい。その代わり、税金の確定申告で貸し倒れ損失として税金対策をさせてもらいたい」とのことでした。社長も、借金がなくなり債務免除益として収入となっても会社が抱える累積赤字の方が大きいので、友人の話を受け入れることとしました。
ですから、社長も税金の申告をしておかないとつじつまがあわなくなります。これが決算することになった理由です。社長は、「7万円のお金がありません。なんとか分割払いにならないか」とただいま交渉中とのことです。
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