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    監査、処分 利用運送との温度差

    2013年11月5日

     
     
     

     従来は公示基準のなかで明確にされていなかった元請け事業者に対する監査方針が、9月の改定で明示されるとともに、重点化していくことをうたう意味を持つ「基本方針」の中に掲げられた。実運送事業者に対する監査・処分の厳格化が強調されがちだが、荷主や元請け事業者といった仕事の発注側に対する行政の目も厳しくならざるを得ない。ただ、営業トラックを持たない利用運送事業者に対する監査・処分の基準は2003年に出されたものが、いまだに準用されており、その運用実績の少なさゆえに実効性が問われる場面も想定される。



     「貨物自動車運送事業で、元請け事業者の下請け事業者に対する輸送の安全の確保を阻害する行為の排除を視野に入れた監査を実施する」。各運輸局が9月25日付で出した新たな監査方針の第一番目の「基本方針」。実質的に三つの内容からなる基本方針の中の一つに、実運送事業者以外の行為者、つまり元請け事業者の行為を監査の基本とすることが盛り込まれている。過積載や無理な運行計画を実運送事業者に強いるなどの行為があることを前提にした条文だ。そうした条文は従来から存在したが、記載されていたのは監査方針の運用を決めるための「細部取扱規則」の中だけだった。

     こうした動きに、運送事業者はおおむね歓迎の様子だ。近畿地方のある事業者は、「公示にランクアップし、かつ基本方針に盛り込まれるというのは、元請け事業者の監査を重点化していくということ」と話す。以後の取引継続をちらつかせながら、積載量や到着時間に関する交渉が常態化しているトラック運送の現場を矯正しようという表れ、と見ているからだ。

     安全運行を妨げる行為を抑止する動きは、運送事業法の範疇を超えると捉えられている荷主にも及ぼうとしている。「荷主勧告制度」の運用改定の動きだ。近畿運輸局管内の行政担当者は、「まだ荷主勧告の改定は固まっていないが、元請け事業者の監査方針の改定と相まって完全確保の動きが加速する」と見ている。

     一方、そうした動きと比較して見えにくくなっているのが、トラックを持たない利用運送事業者(利用運送専業者)に対する監査・処分方針だ。同局によると、利用運送専業者への監査などの方針は03年3月に出されたものが、いまだ適用されている。そのなかには安全確保義務に関するものが記載されてはいるが、担当者は、「利用運送専業者に対する処分基準は今のところない」と話すなど、今回の監査方針改定との整合性が図れていない行政内部の実情をさらけ出している。

     別の担当者も、「今回の監査方針と一本化する形でなら、すっきりしたものになったと感じる」と話している。担当者は、利用運送専業者に対する監査は管内で年間、30件程度にとどまり、処分は12年度1年間で2件だけだったという数値が温度差を表しているようにも見えるという。

     
     
     
     
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