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    荷主と事業者の立場に変化 環境で変わる主導権

    2014年1月14日

     
     
     

    ninushi_0113.jpg 昨年末の繁忙期に、例年にない車両不足に見舞われたトラック業界。慢性的なドライバー不足や労働時間をはじめとした規制強化の影響で、近年は事業のスリム化を図らざるを得ない事業者の姿が目立っている。年末の車両不足は、事業者が余分な車両を持たなくなったことで、繁忙期などの一時的な荷量の増加に対応しきれないことを如実に示した格好となった。こうした環境に、事業者の姿勢に少しずつ変化が生じている。積極的に荷主と運賃や労働環境改善の交渉に乗り出したり、労使関係の見直しに着手する動きが活発化している。



     雑貨配送を手掛ける千葉県内の事業者は、昨年後半から続く車両不足を好機ととらえ、荷主へ運賃の値上げ交渉を行い、値上げに成功したという。「値上げといっても微々たるもので、これまでを考えると決して満足するものではない」とするものの、「多少なりとも荷主の理解を得られたことは大きい」と話す。

     同社はこれまで、幾度となく運賃交渉を行おうとしたが、「いざとなると、なかなか一歩が踏み出せずに思いとどまるということを繰り返していた」という。荷主との付き合いは長く、信頼関係は築けていたが、競合する同業他社の動きもあり、交渉に二の足を踏んでいた。ところが、昨年末から車両不足が顕著になり、12月に至っては、まったく足りない状況に陥った。「荷主も荷物を運んでもらうことが先決で、コストうんぬんを言っていられない状況になった」という。荷主からは増車での対応を打診されたが、ドライバーが確保できず、結局は断念した。

     実情を目の当たりにし、荷主サイドも危機感を抱いた。「交渉するなら今しかない」と決断。交渉のテーブルでは、運賃値上げの話だけではなく、ドライバー不足や規制強化の現状を説明した。その結果、荷主は理解を示し、同社の運賃アップが実現した。

     一方、東京都内の事業者は、車両不足で苦慮する荷主に対し、運賃交渉ではなく労働環境の改善を訴えた。同社は規制強化の流れの中で、長時間労働の改善に取り組んでいたが、自社の努力だけではどうしても限界があった。改善を阻む最大の要因は荷待ち時間で、荷主の理解が不可欠だったからだ。「運送会社側の?運ばせてください?から、荷主側の?運んでくれ?との立場が逆転した時がチャンスだった」と、「年末の繁忙期の車両不足を理由に、荷待ち時間の削減をはじめ、配送環境の見直しを求めた」という。「早急な改善とはいかなかったが、多少なりとも理解は得られた」とし、同社では今後も粘り強く交渉を続けていく。

     同社長は、「運賃を上げてもらっても、労働時間が長ければ働き手は来ない。会社の将来を考えると、労働環境の整備が最優先」と話している。これまで、運賃や時間に関しては荷主主導で進んできた。中には、「車両不足だから運賃を上げろという交渉をすれば、車両不足が解消したら運賃を下げろといわれるか、仕事を失う可能性も否定できない」と話す神奈川県内の事業者のように、慎重な姿勢を崩さない事業者も存在する。

     ドライバー不足や規制強化、さらに、その影響によって顕著になった繁忙期の異常な車両不足など、取り巻く環境の変化が「事業者主導」という立場の変化をもたらしはじめている。

     
     
     
     
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