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    書面化は普及するか 緊急アンケート実施

    2014年2月17日

     
     
     

    keiyaku_0217.jpg 国交省が昨年8月下旬から約1か月間行った書面化の実証実験では、荷主ないし元請けなどから?運送状は総じて交付されていた?という結果が出ている。しかし、現場から聞こえてくるのは「多重構造のもとで、すべての事業者ができているはずがない」と、現状はもっとシビアだという声。そこで弊紙では、全国の貨物運送事業者100社(有効回答数75)に対しアンケート調査を行い、書面化が業界のスタンダードとなり得るのかどうか検証した。



     荷主(元請け)から、運送状の発出が「ある」と答えたのは74.3%、「ない」と答えたのは24.3%で、7割以上ができている結果となった。ここでいう「運送状」は、指示書や契約書、依頼書など。各事業者で呼び方に違いはあるものの、記載しなければならない基本的な情報は同じで、どの企業もファクスやメールで受け取ることが多いということだ。

     必要記載事項として、運送日時や発着地、荷種、積載量、車種・台数を記載しているという事業者は多いが、書面化にあたって一連の省令などの改正で明確にされた「運賃」「燃料サーチャージ」「付帯業務」「有料道路利用料」の記載にはばらつきがある。

     燃料サーチャージを記載していた事業者は2件、車両留置料は5件と、ほとんどの事業者が未記載。有料道路利用料は16件、付帯業務記載は20件あり、運賃については37件と、約半数が記載していた。

     下請けに運送状を出しているかという問いについて、「はい」と答えたのは64.9%、「いいえ」と答えたのが29.7%。前述の質問とまではいかないが、6割強の事業者が書面化を進めている。

     記載内容の分布も似ている。燃料サーチャージは1件、車両留置料は7件と、ほとんどの事業者が未記載。有料道路利用料は21件、付帯業務は25件で、運賃は最も多い29件だった。

     運賃については、下請けに流す際にフォーマットを変えてしまうと、積み置き時間などに間違いが起こりかねないため、「わざと運賃だけ書いていない」、もしくは「なるべく書かないようにしている」事業者が多く見られた。

     運賃は必ず記載しているという千葉県野田市の利用運送会社は、トラブル回避のために、最初の取引で双方の合意の下に運賃を取り決めておき、その都度、同じ内容の運送依頼書を送るようにしている。同社の下請けが運送引受書を作れるような状況になければ、代わりに作ってあげることもあるという。

     付帯業務料と車両留置料に関しては、作業を行ってから請求しているのが実情で、記載するには、あらかじめ「1時間につきいくら」というように双方で料金を決めておく必要があるようだ。

     書面契約通りに業務が行われているという事業者は66.2%、守れていないと答えた事業者は7.4%にとどまったが、25.0%が「一部守られていない」と回答している。「指定通り午前9時に積み込みに行ったが、作業できたのは昼ごろ」という岡山県笠岡市の事業者(20台、平ボディーから冷凍車)、「積み込みまで長くて半日以上かかる」という兵庫県朝来市の事業者(19台、食品)、さらには「荷物・重量の当日変更、突然の付帯業務の発生」(埼玉県所沢市、41台、印刷・製本)や「積み込み時間、件数の変更」(福岡県糟屋郡、8台、引っ越し・雑貨)というように、荷待ち時間に頭をかかえる事業者が多数存在することが、改めて露呈した結果となった。

     単に発着地や積載量だけでなく、運賃や付帯業務料、車両留置料などの細かい内容を記した書面化はトラック業界に果たして広く普及するだろうか。

     「はい」(41.1%)と答えた事業者には、「荷主と事業者の役割分担・責任の所在がはっきりするのでトラブル発生防止になる」(東京都江戸川区、22台、食品)と期待感を示す事業者もいれば、「すでに全ての業務(長距離〜地場)で書面をやりとりしており、不安はない」(愛知県小牧市の事業者)という事業者もいた。

     「いいえ」(56.2%)と答えた事業者は、「金額や細かい数字を毎回記入するのは手間がかかりすぎる」(北海道北広島市、38台、鉄)、「レギュラー仕事は進むと思うが、スポットは現実的に無理」(東京都板橋区、16台、食品・飲料)と普及の厳しさを語る。

     そのほか、「上下関係があるから普及しない。今の運送業の多重構造では無理」(大阪府東大阪市、5台、重機)と業界の仕組みを改善すべきとの声や、「複数荷主と取引していると、毎回やっていられないというのが本音。専任の人員を確保するとなればコスト増」(広島市、40台、食品)と、さらなる負担を強いられるのではないかと危惧する声もあった。

     事業者が最も問題視しているのは、「荷主側の意識が低い」(愛知県田原市、5台、木材、パイプ、機械)という点だ。「荷主がその都度、納品先の状況を把握していればいいが、書面に?現地担当者の指示に従う?と書かれてしまえば、適正な取引ができるか分からない」(埼玉県所沢市、41台、印刷・製本)というように、荷主への罰則強化を求める声が後を絶たない。「罰則がないなら手間がかかるだけ。荷主にけむたがられるくらいなら、やらないところが多いのでは」(同加須市、100台、アパレル)と話す事業者もいた。

     今回のアンケート調査で、荷主ないし元請けから運送引受書の発出を求められているかという問いに対して、約7割が「いいえ」と答えている。荷主側がトラック業界の動きや物流の流れを理解しているかといえば、まだまだ不十分であるのが現状で、今回のアンケート調査でも、書面化を進めるにあたって、事業者側だけでなく、荷主側への周知・徹底が必要との結果が改めて示されている。

     
     
     
     
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