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    若手を導く経営力 ゆとり世代の育成

    2014年3月12日

     
     
     

    yutori_0310.jpg 国交省によると、2015年には14万5000人のドライバー不足に陥るといわれている。そのため、運送事業者は視点を変えて人材確保に着手しなければならない。そこで、クローズアップするのが、社会で敬遠されてきた「ゆとり世代」の育成と活用である。



     運送会社の経営者との会話では、ゆとり世代に対して「少し注意しただけで翌日から来なくなった」「扱い方がわからない」「言われたことしかやらず、応用力がない」「目的意識が低く、そこそこで満足する」など、低評価の声が多い。

     それでは、実際にどのようなことが現場では起きているのだろうか。

     ケース?…集荷に行った若いドライバーから配車マンに「荷物が大きすぎて荷台に入りません」と連絡が入った。トラックの荷台の寸法と積み込む荷物の寸法は間違いないはずと現場に急行すると、荷台には掃除用具や使うことのない器具が一部の場所を占領していた。配車マンが「なぜ整理してスペースを確保しないのか」と質問したところ、「そういう場所だと思ったので考えなかった」とドライバーは話したという。

     ケース?…近距離を担当していたドライバー。会社の方針もあって、中・長距離を担当するように指示したところ、「今のままでいい。家にも早く帰れるし、長い距離を乗っても給料もそんなに変わらない」と拒否。会社の意向なので、「何とかお願いしたい」と管理者が頼んだが、翌日からドライバーは出社しなかった。

     ケース?…女性事務員を新卒採用した運送会社。ある日、事務所に電話が鳴り響く。しかし、その女性事務員は一向に取ろうとしないため、社長が慌てて受話器を取り応対したという。社長は「なぜ電話が鳴っているのに取らないんだ」と問うと、「番号が表示されていない電話は、親から出てはいけないと教育されてきた」と答え、あっけに取られたという。

     年間受講者数44万人、業界別研修で実績のあるインソースの担当者に「ゆとり世代を育てるヒント」を聞いてみた。
     「平成不況が長期化する中で社会人になったという時代背景からか、堅実さを求める傾向がある。彼らは『今よりも良くなる未来』というものを経験していないので、リスク意識がなく、無理をしない。ほどほどで満足する傾向がある」と分析する。

     ゆとり世代の特徴で「強み」と呼べる部分は、?強い意志を内に秘めている?勉強好き?情報収集能力が高いなど。逆に「弱み」は?判断軸が「自分」のみ=他者視点が育っていない?深く考える習慣が育っていない?打たれ弱い──などが挙げられる。

     具体的な育成・指導のポイントは、?当たり前のこと(常識)を丁寧に教える。職場での過ごし方、飲み会の席でのふるまい方など、社会人として組織に属していれば、自然と理解されてくるものだが、その「すり合わせ期間」が今までよりも少し長めにかかる?意見を引き出しやすい環境を作る。意見を押し付けると、仕事に対する積極性を失うため、競争意欲を促すよりも目先の達成感を持たせる?褒めて、叱る。叱られることに慣れておらず、落ち込みやすい。ストレートにそのまま叱るのではなく、少し褒めてから叱ることがポイント?指示する際に期待水準を伝える(仕事の完成度や所要時間など)?仕事の中間報告をさせる。「報告が下手な傾向がある。彼らは人がよく、迷惑をかけたくないために、忙しい上司に報告を避ける場面が多々ある。そんな彼らには『中間報告』をさせる。中間報告させること自体が仕事と認識させる必要がある」と重要性を示す。(30分たったら進捗報告など)

     インソースの担当者は「彼らに対して、『最近の若者は?』と愚痴を言っているだけでは何も始まらない。まずは、社内の環境を整備して、我々自身が彼らに対する見方や指導の仕方を変えていかなければならない。彼らの短所を長所として考えて指導していく必要がある」と語る。

     運送会社の社長は「先入観だけにとらわれず、まずは受け入れる気持ちを持つことが大切。相手が変わらなければ、こちらが変わっていくしかない」と、柔軟な考えを示していた。ドライバー不足の現在、人材を確保していくには「若手を導く力」が経営者に求められている。

     
     
     
     
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