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    フェリー需要高まる 昨年末から利用増加

    2014年4月24日

     
     
     

    ship_0421.jpg ドライバー不足や燃料費の高騰、労働時間の問題などから長距離運行を避ける運送事業者が増えてきている。中小・零細の運送事業者も陸上での長距離運行を避けて、フェリーを利用した輸送に切り替えているところも増えているようだ。



     九州方面に自動車部品を輸送する大阪府泉大津市の運送A社でも、「北九州への輸送でフェリーを利用している。最近では、山口県への輸送でも行きは陸上輸送で、帰りは北九州から泉大津までのフェリーを利用して、できるだけドライバーの拘束時間軽減を図っている。フェリーについては定期利用で、一部のトレーラについては常に枠取りを行っているものの、山口県に向かう4トン車や大型については以前は陸上輸送であったが、フェリーの枠に空きがあれば帰りはフェリーを利用している」と語る。

     しかし最近、そのフェリーの需要が高まってきているのか、定期利用については枠が設けられているものの、イレギュラーなフェリー利用ではキャンセル待ちとなるなど、簡単に利用できない状況にあると指摘する。

     また、舞鶴と北海道のフェリー輸送でも、堺市の運送B社は「季節的なこともあるが、フェリーでの無人航送で、車両不足も関係してか傭車の要請が増えてきている。北海道ではこれから夏に向けて輸送量が増加するが、かつては当社も輸送依頼は減少していた。しかし、今年は取引がなかった業者から無人航送での輸送を依頼されている」と、フェリーに関した輸送依頼の増加を指摘する。

     鋼材輸送を行う大阪市平野区の運送C社でも「関東と大阪を結ぶフェリーがあれば、当社でも利用したいくらいだ。関東への長距離輸送は全て陸上輸送であるため、必然的にドライバーの拘束時間が長くなる。もし、九州方面の輸送があれば、フェリーを活用して拘束時間の軽減を図りたいと考えている」と語るなど、フェリーでの輸送では乗船時間が長いことで、拘束時間が軽減されることが大きな魅力のようだ。

     大阪から九州方面のフェリー会社では、「昨年末からフェリーの利用が増加している。今年1月から3月まで利用はほぼ満員状態で、キャンセル待ちも多くあった。しかし、4月の消費増税以降は物量の減少もあり、利用がしやすい状態ではあるものの、昨年に比較して利用状況は確実に増加してきている」と語る。

     A社の取引先の関東の運送会社のドライバーも、「大阪は九州・西日本方面や、北海道についてもフェリーが大変多くて便利な地域。関東では西に下るフェリーの数が少ないことから関西方面の運送事業者がうらやましい」と話すほど、関西ではフェリーの運航が非常に多い。

     
     
     
     
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